2007 Fiscal Year Annual Research Report
異なる起電性細胞膜プロトンセンサー間の相互作用とプロトンシグナリング機能単位
Project/Area Number |
19045025
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
久野 みゆき Osaka City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (00145773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 啓 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (90382192)
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Keywords | プロトンチャネル / プロトンポンプ / 破骨細胞 / 生理活性 / 生理学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 生体分子 |
Research Abstract |
(1)V-ATPase電流のリアルタイム定量的解析:マウスマクロファージ細胞株(RAW264)より分化させた破骨細胞にホールセルクランプを行い培養条件によるV-ATPase電流密度の違いを検討した。ガラス,コラーゲンコートで有意差は無く,プラスチックで高い傾向があった。また初代培養マウス破骨細胞との間にも有意差は無く,細胞膜V-ATPaseの機能評価の系として有用であることを確認した。(2)内因性pHバッファ存在下でのH^+センシング応答の検討:穿孔パッチ法をH^+チャネルを高密度で発現するマイクログリアに適用し,塩化アンモニウムの除去や乳酸負荷による細胞内アシドーシスに対するチャネル応答が内因性pH bufferの元でも起こる事を実証した。H^+チャネル活性の時間経過は細胞膜を介するpH勾配(ΔpH)変動の時間経過とよく一致した。低濃度の乳酸ではΔpH変化は少ないが,長時間暴露によって電流振幅・活性化速度が増強し,その過程にPKCが関与することが明らかになった。(3)H^+チャネルとV-ATPaseのH^+センシング応答と両者の相互作用:H^+チャネルとV-ATPaseを共発現する破骨細胞で,酸刺激に応答する両者のH^+電流を測定した。同一条件下での定量評価は初めての試みであり,ΔpHと電位に対するH^+チャネルとV-ATPasの働き方の違いが明らかになった。今後両者の相互作用の検討を進める予定である。(4)単一細胞から放出されるH^+の定量とH^+動態のシミュレーションモデルの作成:multi-compartmentモデルを作成し,細胞サイズやΔpHの異なる条件で得られた実測データと照合した。Fitの良い場合と悪い場合があり,後者について更にパラメータを加えて改良中である。成果の一部は論文(Pflugers Archiv.,2008),骨代謝学会,米国生物物理学会,生理学会で発表した。
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Research Products
(11 results)