2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Molecular mechanism for neuronal diversity and organization in the brain
Project/Area Number |
19100006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
YAGI Takeshi Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 教授 (10241241)
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Project Period (FY) |
2007 – 2012
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Keywords | カドヘリン / 神経回路 / 遺伝子制御 |
Research Abstract |
脳は多様化した神経細胞より構成され、組織化された神経回路網を形成し、秩序ある機能をもたらしている。この脳のシステムを理解してゆく為には、神経細胞の多様化と神経回路形成とを統合して捉える分子メカニズムを明らかにする必要がある。私たちはこれまでに、中枢神経系の神経細胞で発現する多様化分子群-CNR/プロトカドヘリン分子群-を発見した。興味深いことにこのCNR/プロトカドヘリン分子群は、細胞接着分子であり、ゲノム染色体で遺伝子クラスター構造を形成している。このゲノム構造は免疫グロブリンと類似したものであり、多様化したエクソンが縦列している可変領域と共通細胞内領域をコードする定常領域からなっている。また、CNR/プロトカドヘリンの可変領域エクソンは、個々の神経細胞で異なる組み合わせで発現している。これらの結果は、CNR/プロトカドヘリン分子群が中枢神経系における神経細胞の多様化と神経細胞相互作用に関与することを示唆している。 本研究は、多様化膜分子群であるCNR/プロトカドヘリン分子群を用いて神経細胞の多様化に関わる遺伝子制御メカニズムと神経回路形成メカニズムを明らかにすることを目的としている。そこで本研究では、CNR/プロトカドヘリン遺伝子の発現制御に関わるDNAメチル化、遺伝子クラスター構造、シスエレメント、制御因子の解析を行うことにより、個々の神経細胞の多様化をもたらす分子メカニズムの解析を行う。また、CNR/プロトカドヘリン遺伝子欠損マウスの作製により、神経回路形成に関わる分子機能の解析を行う。
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Research Products
(9 results)