2010 Fiscal Year Annual Research Report
モジュライと代数的サイクルをめぐる代数多様体の数理
Project/Area Number |
19104001
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
桂 利行 法政大学, 理工学部, 教授 (40108444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
斎藤 秀司 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50153804)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50192654)
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
金銅 誠之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50186847)
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Keywords | 代数学 / モジュライ / 代数的サイクル / クンマー曲面 / K3曲面 / 起特異 / configuration / アルチン不変量 |
Research Abstract |
7月に「代数幾何研究集会2010」(法政大学)、10月に「代数幾何学城崎シンポジウム」、11月に「代数幾何学シンポジウム」(早稲田大学)、1月に国際会議「Arithmetic and Algebraic Geoemtry 2011」(東大数理)などを開催し、研究を推進した。研究代表者の主な研究成果としては、標数2の超特殊K3曲面に関する分担者金銅誠之名大教授との共同研究の結果を論文「A note on the supersingular K3 surface with Artin invariant 1 in characteristic 2」にまとめ、Schiermonnikoogにおける国際会議のProceedingsに投稿した。引き続いて、標数3の超特殊K3曲面における因子の構造を研究し、種数4の特殊な曲線を用いて、その中に16_{10}-configurationが存在することを示した。この結果は、格子理論におけるLeech rootsの構造と関係することも示せている。また、超特殊アーベル曲面の因子でチャーン類が消えるものをvan der Geerとの共同研究で完全に決定した。2つの代数多様体が同形であれば、それらのm次ジェットスキームは誘導された射によりすべて同形になるが、分担者石井志保子は逆がいえないことをcancellation problemの反例を用いて証明した。分担者斎藤毅は正標数の高次元代数多様体の分岐に関するAbbes氏との共著論文を、完成させ投稿中である。中村郁はG-Hilbert schemeの観点から、McKay correspondenceをextended Dynkin diagramとの完全な対応で定式化し、証明した。斎藤秀司は正標数における特異点解消の問題を扱い、特異点解消が成立すれば、例外因子を組み合わせ論的に記述するグラフがホモロジー的に自明になることを示した。向井茂はルート不変量にE_7型格子を持つEnriques曲面の定義方程式を調べ、モジュラー不変量を用いて標準的elliptic fibrationの定義方程式を具体的に与えた。
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Research Products
(60 results)