2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19104002
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
齋藤 政彦 神戸大学, 理学研究科, 教授 (80183044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野海 正俊 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環, 教授 (80164672)
山田 泰彦 神戸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00202383)
吉岡 康太 神戸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40274047)
太田 泰広 神戸大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10213745)
山川 大亮 神戸大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20595847)
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Keywords | 可積分系 / モジュライ空間 / 量子コホモロジーとミラー対称性 / 極小モデル理論 / 高次元代数多様体 / パンルヴェ方程式 / モノドロミー保存変形 / 複素力学系 |
Research Abstract |
本年度は「研究の目的」に従い,研究を実施し、下記の成果を得た. モノドロミー保存変形の幾何学の確立:研究代表者の齋藤と連携研究者の稲場により、次の結果が得られ、論文としてまとめて投稿中である.不確定特異点がすべて不分岐でありかつ一般的であれば、安定放物接続のモジュライ空間が非特異準射影的代数多様体として存在し,そのうえに自然な非退化正則2形式が存在することが示された.また対応する一般化されたモノドロミーデータのモジュライ空間も存在し,二つのモジュライ空間の間のリーマンヒルベルト対応が解析的な同型をみちびく事を示した.これに寄り対応するモノドロミー保存変形の微分方程式のパンルベ性の厳密な証明が与えられた.山川は、射影曲線上の自明なベクトル束の上の、分岐した不確定特異点をもつ接続の解析的なモジュライ空間の構成をおこなった.高次元双有理幾何学の研究,およびその可積分系への応用:見かけの特異点理論をS.Szaboと整備して、接続のモジュライ空間の双有理的な構造を解析した。また、接続のモジュライ空間における異なるLagrangian族の構成について、研究代表者の齋藤とF.Lorayが考察し、特殊な場合の計算を論文をにまとめている.吉岡は、アーベル曲面およびK3曲面における複体のBridgeland安定性を調べて、安定対象のモジュライ空間の構造を調べた.野海と山田は楕円函数によるパデ補間に関する研究を行い,楕円パンルヴェ方程式の線型問題と超幾何解の構成に応用した.量子コホモロジー,ミラー対称性の数学的な理解:齋藤、Sabbah、戸田、入谷、細野、Wangらと9月にKobe Workshop on Quantum cohomology and Integrable systemsを開催し、この方向の研究の動向を探った.また村瀬元彦の連続講演を神戸大で開催し、新しい再帰公式と位相的場の理論との関係を議論した.
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Research Products
(15 results)