2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19104003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
國枝 秀世 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00126856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 譲 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (10135296)
松本 浩典 名古屋大学, 現象解析研究センター, 准教授 (90311365)
幅 良統 名古屋大学, 現象解析研究センター, 特任助教 (60377950)
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Keywords | X線 / 銀河・銀河団 / 望遠鏡 / 気球実験 / 加速 |
Research Abstract |
多層膜スーパーミラーと言う新しい技術により、硬X線反射望遠鏡を世界に先駆け開発し,気球実験で、技術実証と、宇宙物理学的にも、硬X線天文学の先鞭をつけることを目指した。このため、気球による飛翔実験を日米で計画していた。しかし、米国の宇宙予算の支出が停滞し、延期となってしまった。本年度は2012-13年度に計画される飛翔実験のため、日本担当部分の準備を完成させた。 (1)硬X線望遠鏡の開発 これまでに開発して来た、多層膜反射鏡に加え、追加の反射鏡を今年度も製作した。これら1000枚を越える反射鏡を鏡筒に組込み、気球搭載用望遠鏡として完成させた。 (2)硬X線望遠鏡X線反射特性測定 シンクロトロン放射光SPring-8へ、完成した気球搭載用望遠鏡を持ち込み、20-60keVの硬X線特性測定を行った。第一に、光軸調整、焦点距離調整を行った。その後、有効面積の入射角、エネルギー依存性を測定した。これにより、ほぼ期待どおりの有効面積と視野を持つことが確認できた。このデータにより、打上げ後の観測データを正しく理解する基礎が確立された。以上の測定実験は、長期課題(Power User指定)のマシンタイムを用い、実施した。 (3)昼間星カメラの開発 昼間の観測中の望遠鏡の姿勢を精度良く決定するため、近赤外線で星を検出するカメラとこれを収める、予圧容器を完成させた。このカメラの前に、昼間の太陽光の混入を避けるための、長さ1mのバッフルを完成させた。9月に米国に行き、インターフェースの確認を行った。
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