2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19104009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 克哉 Osaka University, 極限量子科学研究センター, 教授 (70283736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 泰生 (財)高輝度光科学研究センター, 利用促進部門I, 主幹研究員 (20344400)
鈴木 直 関西大学, システム理工学部, 教授 (40029559)
加賀山 朋子 大阪大学, 極限量子科学研究センター, 准教授 (40274675)
長柄 一誠 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (10135676)
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Keywords | 圧力誘起超伝導 / 超高圧 / 元素 / 軽金属 / X線構造解析 / 分子動力学 |
Research Abstract |
(新超伝導元素の発見)α-ホウ素において初めて超伝導を発見した。160万気圧の超高圧下で転移温度は約6ケルビンであり、これはβ-ホウ素と比較してやや高温である。ホウ素の正20面体クラスター構造の超高圧下の安定性や超伝導の圧力効果の解明に今後結びつく成果である。 (超高圧下の電子・結晶構造同時解析)金属水素のモデルの一つとして注目する超高密度のリチウムにおいて、理論予測されている高密度ペアリング構造の探索を行った。SPring-8の放射光X線を用いた結晶構造解析と電気抵抗測定を超高圧・低温下同時計測を可能にし、リチウムの構造変化と超伝導および電気的性質を測定した。約80万気圧以上で半導体へ電気的性質が変化することを発見した。これはペアリング相の出現を示唆するものである。 (超高圧下結晶構造と超伝導の理論設計)カルシウムは元素で最も高い超伝導転移温度を示すが、メタダイナミクスと第一原理計算を組み合わせたシミュレーションを開発し、カルシウムの複雑構造であるIV相およびV相の構造探索を行いそれぞれが螺旋変調構造、ジグザグ変調構造となることを明らかにした。 (新圧力発生技術開発)近年合成された最も硬いとされる多結晶ナノダイヤモンドをアンビルとして使用して超高圧力発生限界を探った。発生圧力の他アンビルの変形をSPring-8の放射光X線を用いて測定した。およそ200万気圧までの発生に成功し、アンビル先端の変形情報を得た。 (測定技術の微細化)超高圧発生のため加工サイズの微細化は必須の開発項目であり、集束イオンビーム(FIB)加工装置およびマニピュレータを導入した。これによって試料の整形と測定電極のダイヤモンドアンビル先端への直接描画、ガスケットの上の試料室の整形をミクロンサイズで行うことを可能にした。
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Research Products
(15 results)