2007 Fiscal Year Annual Research Report
周波数検出型AFMに基づく大気・液中ナノ空間相関計測・制御法の開発
Project/Area Number |
19106001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 啓文 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (40283626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 圭 京都大学, 産官学連携センター, 助教 (40335211)
石田 謙司 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (20303860)
桑島 修一郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (80397588)
平田 芳樹 独立行政法人, 産業技術総合研究所, 主任研究員 (10357858)
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Keywords | FM-AFM / 静電気力マッピング / 振動散逸エネルギー / マルチAFMプローブ技術 / ナノ空間相関 / ナノ刺激応答 / 液中高分解能イメージング / 生体分子イメージング |
Research Abstract |
大気・液中環境のようなカンチレバーの振動のQ値が低い動作環境においても、安定な原子・分子分解能観察が可能な周波数変調方式の原子間力顕微鏡(FM-AFM)を実現するには、カンチレバーの変位検出系の雑音低減、周波数検出装置の高度化、小振幅モード(振動振幅<1nm)動作が必須となる。また、溶液環境において複数のプローブが接近して動作するマルチプローブ系では、各プローブの運動の相互干渉のために、安定な動作が阻害される。そこで本年度の研究では、高分解能マルチプローブ動作を目指して、個々のプローブにおける変位検出系の改善により小振幅動作を実現するとともに、カンチレバー位置制御系の最適化によりマルチプローブ間の運動相互干渉を低減した。 周波数/位相変調法を用いたダイナミックモードAFMによる静電気力計測は、ナノスケールでの電子物性分析に有効な手法である。本年度は、カンチレバーの機械共振を利用して電気力検出の高感度化を実現し、分子スケール電子物性分評価に応用した。さらに、ダイナミックモードAFMにおける振動散逸エネルギーの温度依存性や局所表面電位との関係を調べることで、エネルギー散逸の成因を探るとともに、分子スケールの力学物性評価への応用を検討した。 細胞膜上のセンサータンパク質分子は、生体情報処理・伝達の役割を担っているが、その機能を計測する典型的手段としては、パッチクランプ、平面膜法などがある。しかしながら、これらの方法はいずれも電気雑音や機械振動などの外部擾乱に弱く、動作寿命が短いなどの欠点があり、AFMによる膜タンパク質分子の機能計測に期待が寄せられている。本年度の研究では、AFMによる生体分子機能計測の実現に向けて、シリコン基板上に、センサータンパク質を埋め込んだ脂質二重膜を堆積・固定化した試料を作製した。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] 液中ダイナミックモード原子間力顕微鏡による局所溶媒和構造計測2008
Author(s)
木村建次郎, 井戸慎一郎, 堀内 喬, 大藪範昭, 小林 圭, 平田芳樹, 今井隆志, 田上勝規, 塚田 捷, 松重和美, 山田啓文
Organizer
2008年春季第55回応用物理学関係連合講演会
Place of Presentation
日本大学
Year and Date
2008-03-29
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