2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19106003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 政之 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱口 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任教授 (90345083)
土屋 健介 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80345173)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密部品加工 / 超精密金型転写 / マイクロ・ナノデバイス / ナノインプリント / 高速プレス / ロール加工 |
Research Abstract |
本研究の目的は、諸機能を融合した光学素子を製造するために、積層微細構造を広範囲一括で金型転写できる技術を開発することである。この目的を達成するために、(a)平成20年度は、成膜とプレスを繰り返して3次元モザイク構造を作る「成膜プレス反復機構」や、(b)積層後にプレスで一括して眉間をずらして同様な3次元モザイク構造を作る「剪段変形機構」を設計し、実際に試行した。(a)成膜プレス反復機構では、75gμmと厚いポリイミドシートの上に、1μmと薄いPMMA膜をスピンコートし、そのシートをロール金型に押し付けて、ピッチ800nm、深さ300nmの溝構造を転写できた。ロール金型はニッケル電鋳したスタンパを丸めたものを用いた。さらに、ロール金型に巻きついた状態でポリイミドシートをはがして金型にPMMA膜が残した状態で、予め同様に転写していたポリイミドシート上のPMMA膜を熱溶着させた。この作業を繰り返して5層の溝構造を転写できた。次年度は溝同士の層間ずれを小さくするように、干渉光を見ながら熱溶着する方法を試みる。(b)剪断変形機構では、ピッチ400nm程度の市松模様の凹凸をつけた金型を電子線リソグラフイで作成し、このニッケル金型を用いて、基板上に成膜したシリコンと酸化シリコンの5層の膜を、歪速度1000程度の高歪速度下でプレスして、一層分だけずらすことを試みた。しかし、5層膜の下に多孔質の下地膜を配して、たとえば雪の上を踏む長靴がその形のままで沈むように、5層膜が剪断することを目指したが、30%体積収縮するはずのアルミニウム蒸着膜が設計どおりに変形せず、5層膜は勇断するというよりも波状にうねってしまった。次年度は下地膜を柱状構造に変えて試みる。
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Research Products
(2 results)