2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19106003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 政之 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱口 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任教授 (90345083)
土屋 健介 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80345173)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密部品加工 / 超精密金型転写 / マイクロ・ナノデバイス / ナノインプリント / 高速プレス / ロール加工 |
Research Abstract |
本研究の目的は、諸機能を融合した光学素子を製造するために、積層微細構造を広範囲一括で金型転写できる技術を開発することである。この目的を達成するために、これまでに(a)成膜とプレスを繰り返して3次元モザイク構造を作る「成膜プレス反復機構」や、(b)積層後にプレスで一括して層間をずらして同様な3次元モザイク構造を作る「剪断変形機構」を設計し、実際に試行した。 平成21年度は、(a)成膜プレス反復機構として、ロール金型による転写を試みた。0.5mmと厚いウレタンゴムシートの上にスピンコートで厚み1μmのPMMAのシートを作り、重ねて一緒にロールを通してピッチ800nm、深300nmの凹凸を転写できた。ウレタンゴムシートを用いることで、ロールのうねりにかかわらず、確実にロール成形できるようになった。次に、その前に転写した凹凸を有する層と合わせてロールし、熱溶着した。5層も繰り返すと、最初の1、2層目の溝がつぶれるため、一層ずつSiO2で溝の側面を固めることも行い、溝をつぶさずに5層転写できた。(b)剪断変形機構は、今年度はシリコンと酸化シリコンの5層膜の下地膜として、カーボンナノチューブの垂直密集膜を用い、その上に5層膜を成膜することを試みたが、まだ成功していない。 また、ロール成形した最表面層に波長以下の円すい状の凸を林立させて屈折率を除変させる無反射膜の転写を行い反射率0.2%以下の膜ができた。同様にロール成形した最表面層の凹にカーボンを埋めてから、表面をクラスタービームで照射してPV値で20nmの面を1nmと平滑化できた。
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Research Products
(4 results)