2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19106003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱口 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任教授 (90345083)
土屋 健介 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80345173)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密部品加工 / 超精密金型転写 / マイクロ・ナノデバイス / ナノインプリント / 高速プレス / ロール加工 |
Research Abstract |
本研究では,初機能を融合した光学素子を製造するために,積層微細構造を広範囲で一括で金型転写できる技術を開発することが,本研究の目的である.開発する具体的な方法は次の5個である.(a)成膜プレス反復機構によるロール金型および積層微細構造の転写技術の開発,(b)剪断変形機構による積層微細構造の転写技術の開発,(c)金型転写面の微小空間における測定・制御技術の開発,(d)微細転写用の金型材料の開発,(e)光学機能や力学的挙動を計算して金型を形状設計する技術の開発. 以下にそれぞれの成果を述べる.(a)積層する際に,溝同士の層間ずれを小さくするために干渉光をモニターする方法を確立するために,ナノ構造付きフィルムを2枚用意し,微動アクチュエータで動かしながら干渉光の強弱を確認できた.(b)カーボンナノチューブを下地膜にして,Si(3um)/SiO2(2uM)/Si(3um)の3層膜を高速剪断することができた.型のエッジがSiのへき開面の角程度のRであればせん断することが可能であることがわかった.(c)ロール成形中に,層間の位相を調整するために,1um程度のロール平滑性が必要であることを示し,さらにロールどうしの接触面角度を制御できる機構を開発した.(d)丸棒表面に光取出し構造を形成するために,サンドブラスト法を用いた構造形成が光取出し効率向上に効果的であることを示した.(e)酸化鉄ナノワイヤを還元することで反射防止構造を作製することに成功した.この構造はランダム構造であり,干渉がなくなることが特徴であるが,光の波長より大きい構造があるため,透過率が下がってしまうことが問題であった.その設計指針を示すために,光学計算することで,パターンのピッチや高さ等の均一性が高いほど透過率が上がることがわかった.
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Research Products
(19 results)