2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Development of Innovative Nano-Micro Level Thermophysical Properties Sensing Techniques and Their Applications
Project/Area Number |
19106004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
NAGASAKA Yuji Keio University, 理工学部, 教授 (40129573)
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Project Period (FY) |
2007 – 2011
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Keywords | 熱物性センシング / レーザー計測技術 / マイクロ・ナノスケール熱工学 |
Research Abstract |
ナノ・マイクロレベルの熱物性値(特に熱・物質輸送性質)の計測技術は、次世代熱工学の基盤としてのみならず、あらゆる分野を横断する最先端研究開発の基盤技術として極めて重要である。例えば情報通信分野では、半導体デバイス内部の微細領域での放熱問題やHD-DVDのような高密度記録メディア内部の多層薄膜のナノ秒オーダーの熱伝導や相変化問題、ライフサイエンス分野ではDNA等の拡散や分離問題、またエネルギー・環境分野では、燃料電池用ポリマー薄膜内部の物質拡散問題等、枚挙にいとまがない。また学術的には、これら最先端の技術的課題を包括的に取り扱うためのナノ・マイクロレベル輸送現象に関する横断的な学問体系を構築する必要があり、熱物性センシング技術はその未知基本現象を定量的に解明する重要なツールとして不可欠である。しかしながら、従来の古典的な熱物性計測技術では、定常的な温度勾配や濃度勾配をmm~cmオーダーで生成する必要があり、測定対象がナノ・マイクロレベルで極短時間に変動し、さらに空間分布しているような場合には原理的に適用が不可能であった。本研究の目的は、ナノ・マイクロレベルの熱・物質・運動量輸送性質(熱伝導率、温度伝導率、相互拡散係数、ソーレー係数、粘性係数、表面張力、表面粘弾性質)を(1)非侵襲かつin situ、(2)高空間分解能、(3)高時間分解能、(4)極微量サンプル、(5)異方性・2次元分布、がセンシング可能な全く新しい計測手法体系を基本原理から独自に開発し、熱物性センシングの新たな応用を世界に先駆けて提案することである。
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