2008 Fiscal Year Annual Research Report
阮朝王宮の歴史的環境の復原-CG技術を活用した再現とGIS構築-
Project/Area Number |
19106011
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中川 武 Waseda University, 理工学術院, 教授 (30063770)
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Keywords | 国際協力 / 技術移転 / 政策研究 / ベトナム / フエ / 修復 / 保存 / 王宮 |
Research Abstract |
3次元CGモデリング段階を重視した作業として,これまで継続して収集してきた19世紀後半から現在に至る期間の写真資料を用い,写真測量学を援用して解析した.既に焼失している勤政殿について,現存している同規模の宮殿建築である太和殿と比較することで,復原モデルをより精緻なものとし,またこの行程を論文にまとめた. 地理情報システムに関しては, ArcGISを導入して,これまで得られた調査結果データをディジタル・アーカイヴとしての役割をもたせるべく,観測点に収束させることを含めた形でシステム開発を行っており,次年度も継続して行う予定である.さらに昨年度よりGPS機器を使用して観測点の精度を上げている. 対象遺構及びその周辺とそれとの比較に有用な遺構の発掘調査を実施.また大規模宮殿建築の補足調査を行い,平成15年度から継続的に行われてきた研究をまとめ,建物相互間の形状や比例関係に微調整を検討し,勤政殿の復原案をベトナム人留学生が博士論文としてまとめた. 漢越史料及び植民地時代の仏文研究論文等の電子情報化を行った. また往時の行政機関である六部の内,禮部に関する記述を読解し,皇帝自らが執り行う年中儀礼である南郊大祀の実相について,論文を1題まとめた. また阮朝の公式の記録である漢越史料の包括的な読解により,建築と都市の歴史について,その変遷を論文として1題まとめた. さらに以上の成果を,中間報告に資する年次報告図書を作成した.
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Research Products
(7 results)