2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19109005
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
斉藤 隆 独立行政法人理化学研究所, 免疫シグナル研究グループ, グループディレクター (50205655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横須賀 忠 独立行政法人理化学研究所, 免疫シグナル研究グループ, 上級研究員 (10359599)
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Keywords | 免疫シナプス / ミクロクラスター / ダイニン / ミクロチューブル / イメージング解析 / 細胞活性化 / TCR複合体 / T細胞 |
Research Abstract |
T細胞が抗原提示細胞と結合して、抗原を認識し、それに伴って活性化される際に、両細胞の間に、活性化のためのシグナル分子の複合体としてのTCRミクロクラスター(TCR-MC)が形成され、TCR-MCは細胞間の中心に移動することにより免疫シナプス中心cSMACが形成される。cSMACではTCRが分解されることから、TCR-MCをcSMACに運ぶことにより、T細胞活性化を負に制御する役割をしている。cSMACの形成は、TCRシグナルの強さによって制御されており、強い活性化シグナルでのみ形成され、弱いシグナルでは、TCR-MCは形成されてもcSMACは出来ない。ゆえに、活性化シグナルの強さによって、TCR-MCのcSMACへの輸送が制御されていることが判明した。そこで、このTCR-MCの輸送の機構が、T細胞活性化に重要であり、そのメカニズムを解析した。その結果、マイナス方向にミクロチューブに依存するモーター蛋白であるdyneinのcomponentsが、T細胞活性化に伴ってTCR-MCと共局在し、生化学的にもdynein複合体がTCR複合体と共沈降することが解り、TCR複合体はdynein複合体と会合することが明らかになった。Dyneinがミクロチューブル(MT)に沿って移動するモーターであるために、TCR-MCがMTに沿って移動するかを、TIRFやSTEDなど最新のイメージング顕微鏡を用いて解析した結果、TCR-MCはMTOCに向かってMTを沿って大方のTCR-MCが移動して、cSMACを形成することが判明した。MT形成やdynein活性の阻害剤や、dynein特異的なsiRNAを発現させたT細胞では、活性化シグナルが昂進し、サイトカイン産生も昂進した。これらから、dyneinによるTCR-MCの移送は、cSMAC形成を司り、T細胞を負に制御していることが判明した。TCR複合体とdynein複合体がどの様に会合しているかは今後明らかにしなくてはならない。
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Research Products
(14 results)