2010 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の病因解明・治療標的分子同定のための統合研究:ROADプロジェクト
Project/Area Number |
19109007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40282660)
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50282661)
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60282662)
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60401064)
斉藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30456107)
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Keywords | 変形性関節症 / 軟骨代謝 / 遺伝子 / 画像解析 / 疫学 |
Research Abstract |
1)軟骨変性制御分子のクローニングと分子ネットワークの解明 HIF2A/NF-κBシグナルの下流分子としてC/EBPβおよびRUNX2を同定した。これらの分子はヒト変形性膝関節症の手術摘出標本でも発現が確認された。また、さらにこの下流分子としてMMP13を同定した。ROADスタディサンプルを用いたヒトゲノム解析では、HIF2A遺伝子のみに疾患感受性が認められ、C/EBPβ,RUNX2、MMP1遺伝子には認められなかったため、遺伝子レベルではHIF2Aが変形性膝関節症の発症を制御していると考えられた。 2)重症度評価システムの開発 膝システムのKOACADが平成22年のマイクロソフト社のMicrosoft Innovation Award最優秀賞を受賞した。これに加えて、股関節・腰椎X線自動定量評価システムのX線自動測定システムの開発を行った。現在、これらのシステムを用いて、ROADスタディで構築した大規模統合臨床データベースの解析を行なっている。 3)遺伝・環境因子の網羅的・系統的探索 変形性膝関節症の新規疾患感受性遺伝子の解明を、Affymetrix社製GeneChip Human Mapping 900k ArrayによるGWASを用いて行なった。変形性膝関節症患者350名、正常対照者200名の900k Arrayによる90万SNPのタイピングが終了し、このGWASによる1次スクリーニングの結果に基づいて、変形性膝関節症感受性候補SNPの選定を行なっている。またマウスゲノミクスで得られた変形性膝関節症関連遺伝子についても、900k arrayによるマーカーが存在しない遺伝子領域も候補対象としてSNPを選定中である。
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Research Products
(17 results)