2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19200006
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今井 秀樹 Chuo University, 理工学部, 教授 (70017987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今福 健太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報セキュリティ研究センター, 研究チーム長 (10298169)
大塚 玲 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報セキュリティ研究センター, 研究チーム長 (50415650)
繁富 利恵 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報セキュリティ研究センター, 研究員 (90443192)
美添 一樹 研究開発機構, 機構助教 (80449115)
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Keywords | 個人認証技術 / バイオメトリクス / 人工物メトリクス / 他人許容率 / 本人拒否率 / ウルフ攻撃確率 / テスト物体アプローチ |
Research Abstract |
本年度の主な研究成果は以下のとおりである. 1. 現在殆どの虹彩認証システムで採用されているアルゴリズムに対するウルフの存在について検討した.その結果,虹彩領域の制限や周波数の限定をするようなマスクを行った入力データが,高い誤判定確率をもつウルフとなることが確認でき,虹彩認証システムにおいてもウルフ攻撃確率(WAP)に基づく安全性評価が必要であることが示せた.また,何も制限しない場合よりも,特定の領域・周波数に制限することによって攻撃が成功する確率が高いことを実験により示した. 2. 1.で述べたマスクを行った攻撃に対する耐性を持つ虹彩認証アルゴリズムを提案した.このアルゴリズムは,どのようなマスクパターンにおいてもWAPをできるだけ低く保っことを目標としている. 3. 指静脈認証システムにおける,特徴抽出アルゴリズムのウルフ攻撃への耐性を評価する手法として,あいまい領域の割合に基づく評価手法を提案した.提案手法は,認証アルゴリズムが公開されていない状態でも評価可能で,ウルフが存在するかどうかを自動的に発見し,そのウルフがどれだけの照合データと一致する可能性があるのかを評価できる.また,実験により,現在公開されている特徴抽出アルゴリズムに対し,ユニバーサルなウルフを発見することができた. 4. 非対称暗号技術を適用し,プライバシーを保護した認証プロトコルを実現するための手法を提案した.この手法は,計算能力の低い小型・省電力の装置での利用に適しており,全数探索や同期を必要としない有効な特性を持っていることがわかった.
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Research Products
(10 results)