2010 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本の歴史的時空間データマイニングのための基盤整備
Project/Area Number |
19200019
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
山田 奨治 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (20248751)
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Keywords | 時空間情報 / データマイニング / 地理情報 / 全文データベース / GIS / 古事類苑 / 旧版地図 / 正式図 |
Research Abstract |
平成22年度は、公開済みの『古事類苑』「地部」全文情報の誤謬をチェツクし修正した。また「地部」の編纂事歴を調査し、その成り立ちについて新たな知見を得ることができた。帝国図シェイプファイルについては、明治元年時点の郡界を可能な限り復元してベクトルデータ化した。京都地域の2万分1正式図のシェイプについては、2葉分を追加でデータ化した。またそれと比較するための2.5万分1現代地形図の対応領域について土地利用をシェイプファイル化した。京都の「仮製図」「正式図」「現代図」とのあいだで、土地利用の変遷に着目した近代化過程の基礎的な考察を行った。9月には歴史的時空間情報の現状についての公開シンポジウムを開催した。 成果公開の方法と今後の方針について、3月に研究協力者らと東京で2回会議を行う予定であったが、3月11日の大震災とそれにつづく計画停電により会議の延期を余儀なくされた。そこで2回分の旅費を平成23年度に繰り越す申請をし、4月12日と5月17日に会議を開催した。その結果、帝国図海岸線・行政界と同明治元年時点の復元郡界は、シェイプファイルで公開することとなった。京都地域の2万分1正式図と2.5万分1現代地形図の土地利用のシェイプファイルは、希望のある研究機関に対して個別に配布することにした。帝国図の正規化済み地図画像データについては、国土地理院に確認を取ったうえでデータベース化する方向性を確認した。また、今後の『古事類苑』電子化と研究資金獲得の方針についても話し合った。
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