2010 Fiscal Year Annual Research Report
時空間現象データに対する統計科学モデルの構築および解析に関する組織的研究
Project/Area Number |
19200020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢島 美寛 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70134814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 邦夫 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (60110946)
西井 龍映 九州大学, 数理学研究院, 教授 (40127684)
栗原 考次 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (20170087)
吉田 あつし 筑波大学, システム情報工学研究科, 教授 (60240272)
高橋 邦彦 国立保健医療科学院, 技術評価部, 技術評価研究員 (50323259)
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Keywords | 時空間統計解析 / 生物・遺伝・環境データ解析 / 小地域データ解析 / 都市・地域データ解析 / 確率場の推測理論 / 大規模データ解析 |
Research Abstract |
およそテーマ別に5グループに分かれ研究を遂行した。以下テーマ別の成果を解説する。確率場の推測理論とその応用グループでは、時空間データの高速解析手法の一般化について研究した。まず予測量の高速計算方法の一つであるcovariance taperingと言う手法が非正規確率場の予測においても理論的正当性を持つことを明らかにした。次に時系列解析に於いて最尤法の代替推定量として用いられるWhittle推定量が時空間とりわけ不等間隔時空間データにも応用出来るように一般化した。生物・疫学・遺伝データの推測理論と応用グループは疾患の病理組織標本画像の特徴量をWavelet変換により数値化し、ニューラルネットワークを用いて特徴ベクトルによる疾患のパターン認識を行った。また難病の一つであるALSについて、年次データから2次医療圏単位で地域集積性の検定を行い、その特徴を検討した。グローバル・データの推測理論と応用グループはグリッドで観測された森林被覆率を、人口密度や起伏量を説明変数とする非線形かつ空間依存性を持つ回帰モデルにより解析し、従来のモデルを大きく改善することを示した。ミクロデータの推測理論と応用グループは小地域データを解析する重回帰モデルに適応したBayes統計学に基づく新たなモデル選択規準を提案し、その実データへの有効性を検証した。都市・地域データの推測理論と応用グループは空間的競争・選択の実証分析として私立中学校の入試日程の差別化戦略および公立中学校の学校選択について分析した。 なお11月4日から6日まで国際研究集会を鎌倉市商工会議所に於いて開催し以上の研究成果を発表した。外国からの招待講演者3名を含め参加者は50名以上に上り活発な討論および意見交換が行われた。
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Research Products
(10 results)