2007 Fiscal Year Annual Research Report
社会認識に関わる分子の神経化学的解析による自閉症の解明と治療
Project/Area Number |
19200030
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
東田 陽博 Kanazawa University, 医学系研究科, 教授 (30093066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 茂 金沢大学, 医学系研究科, 准教授 (00210633)
橋井 美奈子 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (10272957)
小泉 恵太 金沢大学, 特任准教授 (70377406)
棟居 俊夫 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (50293353)
菊知 充 金沢大学, 医学部附属病院, 助教 (00377384)
|
Keywords | 脳・神経 / シグナル伝達 / ADPリボシルシクラーゼ / CD38 / NAD |
Research Abstract |
1.サイクリックADPリボース(cADPR)合成脳を持つCD38は、脳の神経グリア細胞に多量存在する事が知られている。CD38は、成長とともに発現が増加する。しかし、視床下部下垂体後葉領域でのCD38については未報告である。そこで(1)CD38プロープによるCD38メッセンジャー量の発達に伴う変化をRT・PCR法で調べた。(2)CD38抗体によるウエスタンブロットにて、脳全体視床下部及び下垂体部のCD38タンパクの発現を調べた。(3)CD38抗体による免疫組織化学的方法による下垂体での存在様式を調べた。(4)(1)〜(3)の検査をCD38ノックアウトマウスで行い、野生マウスと比較した。 2.オキシトシンの存在確認(1)抗オキシトシン抗体による免疫組織化学的検査により、脳全体および視床下垂体領域でのオキシトシン含有細胞を確認した。CD38ノックアウトマウスでは、分泌量が減るため貯留され、含有量が増えている事を証明した。(2)CD38とオキシトシンが共存している事を組織的に確認した。 3.ペアリング行動実験によるCD38ノックアウトマウスの反集団自閉行動、好(集団)社会性や、家族形成行動を、ペアリング時の嗅探査行動時間で推定した。オス、メスー匹ずつを別のケージに入れた後、1分間、同一ケージに入れ、オスがメスを追い臭いを調査する時間(Investigation time)を測定した。10分間別々のケージに戻した。その後、再度1分間同一ケージに入れた。これを4回繰り返した。 4.マウス血中オキシトシン量測定マウスの血中オキシトシン量をELISA法にて定量し、野生、CD38ノックアウトマウスで比較した。自閉症患者では血中オキシトシン量が減っているという事実と本結果を考察した。 5.ヒト自閉症者末梢血DNAによるCD38遺伝子変異の有無の解析を行う準備を行った。
|
-
[Journal Article] CD38 is critical for social behaviolour by regulating oxytocin secretion2007
Author(s)
Jin, D., LIU, HX., ……YokoYama, S., Koizumi, K, …Hashii, M., ……Munesue, T., ……Higashida, H. (他24名)
-
Journal Title
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-