2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19200036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神保 泰彦 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20372401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
満渕 邦彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50192349)
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50178597)
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Keywords | 脳・神経 / 神経科学 / 細胞・組織 / 分子認識 / ナノバイオ |
Research Abstract |
平成21年度の研究実施計画として設定した2つの課題に対して、以下の成果を得た。 1.心筋・自律神経共培養系における交感神経電気刺激の効果 PDMS(poly-dimethylsiloxane)を利用して集積化電極基板上に形成した2つの細胞培養ウェルに上頸神経節(交感)細胞及び心室筋細胞を播種して培養した。両者を結ぶトンネル構造を通じて神経細胞の突起が伸長し、心室筋領域のかなり広い範囲に到達していることをsynapsin Iをマーカとする免疫染色実験により確認した。心筋領域で観察される拍動のリズムが、神経領域の電気刺激により亢進すること、交感神経支配の阻害剤の投与によりこの変化がブロックされることから、自律神経―心筋間の機能的なシナプス結合形成が確かめられた。 2.P19培養細胞系における細胞分化過程の計測と制御 細胞分化誘導を適用する胚様体形成過程において電気刺激を印加するデバイスを開発した。PDMSを用いて直径200μmのマイクロキャビティ289個を集積化し、これに胚様体を入れて電気刺激を印加した。400s間隔の電気刺激に対して細胞内Ca濃度変化が追従することを確認した。電気刺激操作を行った細胞群と、レチノイン酸による薬理操作を行った細胞群について、操作後1-4日の時点で発現する遺伝子群を解析するプロトコルを確立した。現時点で両者の差異は検出されていない状況である。
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