2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19200041
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
伊藤 嘉浩 The Institute of Physical and Chemical Research, 伊藤ナノ医工学研究室, 主任研究員 (40192497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 洋 独立行政法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 研究員 (80415067)
和田 章 独立行政法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 研究員 (90443051)
吉田 靖弘 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90281162)
北嶋 隆 独立行政法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 協力研究員 (40399556)
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Keywords | 成長因子 / タンパク質工学 / リボソーム・ディスプレイ / ケミカルライゲーション法 / ミスアシル化tRNA法 / 非天然アミノ酸 / キメラタンパク質 |
Research Abstract |
金属・無機材料に結合能をもつ成長因子タンパク質の創成にかかわる分子デザインについて検討を行った。その結果、(1)天然アミノ酸を用いるリボソーム・ディスプレイ法による進化分子工学法と(2)非天然アミノ酸も用いるケミカルライゲーション法あるいは(3)同じく非天然アミノ酸も用いるミスアシル化tRNA法の方法で新しいタンパク質の合成を行うことを企画した。(1)については、昨年度リボソーム・ディスプレイ法により酸化亜鉛に結合するペプチド配列を見出したが、本年度は成長因子であるEGFを組み込んだランダム配列を組み込んだライブラリーからチタンに結合するペプチドを見出すことに成功した。(2)については、昨年度報告したようにムール貝の接着タンパク質中に含まれる非天然アミノ酸(DOPA)を含む活性部位ペプチドでは顕著な結合性を見出すことはできなかったので、DOPAに代わりドーパミンによる表面修飾法を用い、金属表面を有機化処理した後、接着タンパク質や成長因子を光固定化できるようにした。DOPAとともに最近報告が多くなったリン酸基についても、リン酸基導入ペプチドで表面処理した後、成長因子の光固定化ができるようにした。また、ケミカルライゲーション法により骨形成タンパク質にリン酸化アミノ酸を含むペプチド配列を導入することには成功した。(3)については、非天然アミノ酸を含むtRNAの有機合成にめどがたち、タンパク質中の複数の箇所にポリエチレングリコール(PEG)の遺伝子工学的導入が可能であることがわかってきた。現在導入できるPEGの分子量の限界について研究を進めている。また非天然アミノ酸を導入したリボソーム・ディスプレイによる金属・無機材料結合性ペプチドの探索の方法論確立をほぼ終えることができ、来年度以降実施する目処がたってきた。
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Research Products
(17 results)