2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子・タンパク発現及び代謝反応を基にした運動プログラムの開発
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19200049
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 宏暁 Fukuoka University, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
熊原 秀晃 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (40389367)
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Keywords | 生活習慣病 / メタボリックシンドローム / 運動 / アディポサイトカイン / 骨格筋 / ミトコンドリア |
Research Abstract |
メタボリックシンドロームの予防・改善を目的とした運動の機序を調査するために12週間の介入研究を引き続き行った。身体組成、身体作業能、血管内皮機能、生活習慣に関する様々な調査(日常身体活動量、食事調査、QOLなど)に加えて、採血、筋生検を実施して、平成20年度は新たに47名の介入をスタートした。この研究で得た少数データではあるが、インスリン感受性には内臓脂肪とアディポサイトカインが強く影響することを再確認、発表した(吉村ら、的野ら)。また減量による血中レプチン濃度の減少が安静時代謝の低下に影響を及ぼす可能性を見いだした(井上ら)。 糖尿病のリスクの一つとして骨格筋のエネルギー代謝能力の低下が報告されているため、前年度にセットアップしたリアルタイムPCRで骨格筋ミトコンドリア量(mtDNA)を評価した。その結果、生活習慣病患者とそのリスク保有者の骨格筋ミトコンドリア量は健常者に比して少ないことを報告した(中島ら)。これまで我々は乳酸閾値強度の運動トレーニングによる生活習慣病の予防・治療効果を発表してきた。その研究の骨格筋サンプルを用いて、乳酸閾値強度の運動トレーニングによる骨格筋のミトコンドリア量の変化を調査した。12週間の運動トレーニングにより有酸素性作業能力は向上したにも関わらずミトコンドリア量は増加せず、ミトコンドリアの機能を評価する必要性を再認識した。またミトコンドリア量は加齢に伴い減少する結果を得た。 一方で、非侵襲的かつ簡易な運動処方システムを開発するために我々は心音に着目して研究を進めてきた。平成20年度は、運動中の心音を正確に検出するアルゴリズムを開発、発表した(Matsuda et al.松田ら、田中ら)。
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Research Products
(15 results)