2008 Fiscal Year Annual Research Report
LCA思考に基づく家庭洗濯の環境負荷削減に関する研究及び教育支援プログラムの開発
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19200050
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Research Institution | Kyoritsu Women's Junior College |
Principal Investigator |
山口 庸子 Kyoritsu Women's Junior College, 生活科学科, 准教授 (20201832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 倫子 東京家政大学, 家政学部, 教授 (20056386)
生野 晴美 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80110732)
尾畑 納子 富山国際大学, 地域学部, 教授 (60201406)
後藤 景子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (30243356)
大矢 勝 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70169077)
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Keywords | 洗浄 / 被服整理 / 環境 / ライフサイクルアセスメント / 持続可能性 / 環境教育 / 洗濯 / 洗剤 |
Research Abstract |
環境負荷削減のための新システム(環境調和型家庭洗濯)の開発に向けて、洗浄の基礎的研究、実践的研究、消費者行動分析の三つの視点から、洗剤、洗浄用水、汚れ、機械力、消費者行動について実験及び調査解析を実施した。その結果、第一に洗浄の基礎的研究では、大矢(横浜国大)は、陰イオン/非イオン界面活性剤混合系の界面活性と水生生物毒性の関係を検討し、毒性を高めず界面活性の高まる界面活性剤の組み合わせを示した。尾畑(富山国際大)は、アルカリ電解水の洗浄水への活用へ向けて、酵素の併用により界面活性剤添加量の減量を可能とすることを示した。後藤(京都教育大)は、洗浄液組成と機械作用の洗浄力を系統的に調べ、水系では撹拝が,有機溶剤では超音波照射が有効であり、後者の場合に布の損傷が著しく抑えられることを示した。生野(東京学芸大学)は、汗と油脂汚れ混合系モデル汚れから、汗成分ヒスチジンと油脂の反応により黄色物質の生成を示唆した。第二に洗浄の実践的研究では、片山(東京家政大学)は、洗濯時に受ける機械作用の評価法として、MA試験布とEMPA306試験布の洗浄後の剥離ドット数の比較から、その特性を明確にした。第三に消費者行動分析では、山口(共立女子短大)、板垣(昭和学院短大)、多賀谷、尾畑は、家庭洗濯の実態調査から、東北・北陸、関東・瀬戸内間の比較から、地域特有の衣類乾燥のスタイルを明らかにした。また、ライフサイクル思考を導入した教育支援プログラムの開発に向けて、中学校・高等学校の家庭科教員を対象に意識調査を実施した。その結果、環境負荷削減の視点から衣生活を見直すような教育の導入では、環境問題への意識啓発の視点からも高い支持が得られた。その一方で、授業時間の不足が指摘された。教員向け情報支援として、生活に身近な体験的ツールに加えて、Web情報等ペーパーレスを望む意向を明らかにした。
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Research Products
(37 results)