2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの生物資源モデルの構築と社会システムへの応用
Project/Area Number |
19201006
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
和田 英太郎 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球環境フロンティア研究センター, プログラムディレクター (40013578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DENNLS Dye 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, グループリーダー (80392968)
石井 励一郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (40390710)
小林 秀樹 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (10392961)
加藤 知道 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (60392958)
鈴木 力英 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, サブリーダー (10241788)
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Keywords | PAR観測 / 衛星データ解析 / 東アジア / 植生変動モデル / 陸域炭素循環 / プロセスモデル |
Research Abstract |
初年度に計画されていたテーマ1〜3に沿って以下の研究活動を実施した:テーマ1: PARと炭素循環モデルの高度化中国青海-チベット高原の草原については,現場観測をもとに葉面積指数と草原バイオマスを求める回帰式を作成し,高空間分解能衛星データASTERのデータを用いて葉面積指数と草原バイオマスの初期マップを作成した。新潟の水田で現場観測を実施した。熱帯雨林地域でのPAR吸収と陸域炭素循環に与える影響を調べるために、インドネシア・カリマンタンのPontinakに放射計を設置した。また、湖水域における植物プランクトンの季節変動を調べるため、琵琶湖において、海色センサーMODIS(2004年11月から2007年6月)及びGH(2003年4月から10月)のDailyデータを用いて、高解像度のクロロフィルa濃度画像の作成を行った結果、特に琵琶湖沿岸域において非常に特徴的な植物プランクトン分布パターンが連続的に見られ、海色衛星の有効性が示唆された。テーマ2:個体ベース植生モデルアジアSIB-DGVMの高度化全球陸上における大陸規模の植生の時空間変動を、衛星リモートセンシングデータを使用して,気温,降水量,放射量といった因子との関連性に関する研究を発展させた。陸域生態系の炭素循環モデルを精緻化するため、土壌エロージョンプロセスを組み込んだ。また、フラックス観測サイトにおいて特にモデルと観測とのギャップが大きいことが指摘されていた夜間呼吸速度について解析した。モンゴルでの植生の状態と気候・動物との相互作用について定量的なデータを得るために設定を予定している観測機器の準備と現地予備調査を行った。熱帯雨林地域の土地被覆ごとの植生の成長・死亡要因の観測を開始するべく、マレーシア・ボルネオ島のランビル国立公園などで現地研究機関と打ち合わせをおこなった。テーマ3:新たな人間活動に起因するプロセス研究とボックスモデルフラックスチャンバー法によって採取したガス試料について、東京工業大学吉田尚弘研究室の協力の下、窒素・炭素・酸素安定同位体比の測定を行った。また、植物・土壌試料については、民間業者に委託して、炭素窒素安定同位体比を行った。
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