2007 Fiscal Year Annual Research Report
酸化チタンナノ粒子の安全性評価とその光触媒反応を利用した環境浄化に関する研究
Project/Area Number |
19201015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 和仁 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (00172859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 寛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70334349)
中村 龍平 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (10447419)
砂田 香矢乃 東京大学, 先端科学技術研究センター, 産学官連携研究員 (20311433)
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Keywords | 酸化チタン / ナノ粒子 / リスク評価 / 環境浄化 / 土壌浄化 / 水処理 / 光触媒材料 |
Research Abstract |
1.ナノテクノロジーの発展に伴い、ナノ粒子に対するリスク評価が必要とされている。フラーレンやカーボンナノチューブ、ナノ金属粒子などとともに酸化チタンナノ粒子に対するリスク評価についても課題とされ、調査・研究がなされている。そこで、本研究では、以下の土壌浄化や水浄化などの環境浄化のために開発している酸化チタン含有光触媒材料のリスク評価を行うことを目的とした。今年度は、酸化チタンナノ粒子のリスク評価に関する文献調査を行い、ナノ粒子のリスク評価を行う方法について検討した。実際に、強制的に酸化チタンエアロゾルを発生させ、そのエアロゾルを捕捉し、捕捉した酸化チタンナノ粒子のSEM、TEM観察を行い、リスク評価のうち粒子の曝露量に着目した評価を行う方法の確立に勉めた。 2.環境浄化に関する研究のうち、土壌浄化については、操業中の中小工場やクリーニング店など地上に建物があって、その地下土壌がVOCsに汚染されている場合についての浄化システムを開発することを目的とした。現在までに開発してきた光触媒シートを用いて、汚染されている地下土壌から光触媒シートにVOCsを吸引・吸着するシステムに関して検討を行った。ドラム缶に砂をつめての実験室でのモデル実験と実際のクリーニング店の汚染現場での実証実験から、吸引する装置は、真空ポンプなどの強い動力を必要とするものよりも、10Wくらいの弱いファンで吸引する方が、まんべんなく少しの風量で吸引でき、さらに光触媒シートに吸着させるにも有利であることがわかった。 3.水浄化については、水稲種子消毒後の農薬廃液と養液栽培での排培養液を対象にして、それぞれの廃液浄化に適した光触媒材料の作製をふくめ浄化システムを確立することを目的とした。今年度は、農業利用ということから、低コストでありながら光触媒活性の高い材料の作製するため、光触媒を担持する基材として多孔質でありながら低コストのものに酸化チタンをコーティングし、養液栽培の排培養液を対象して種々の材料の光触媒活性について評価を行い、基材の探索を行った。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article]2007
Author(s)
砂田香矢乃, 入江寛, 橋本和仁
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Journal Title
「触媒材料」(社)日本セラミックス協会編、各論2. 2環境浄化用光触媒(日刊工業新聞社)
Pages: 84-94
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