2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機-金属ヘテロナノ界面の新規創成法の確立と光・電子物性機能
Project/Area Number |
19201020
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 英俊 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 教授 (60134061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増原 陽人 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (30375167)
中西 八郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 名誉教授 (50240651)
|
Keywords | 光触媒還元法 / ハイブリッド / ヘテロナノ界面 / 有機・高分子ナノ結晶 / ポリジアセチレン / 表面プラズモン / コアーシェル型ナノ結晶 / 直接接合 |
Research Abstract |
本研究課題では, 光触媒還元法を極めて汎用性の高い有機-金属ヘテロナノ界面の新規創成法として確立し, 共役系有機・高分子コアー金属シェル型ハイブリッドナノ構造体における特異な光・電子物性機能を解明することを主目的とした. 本年度の研究成果を以下にまとめる. (1) ポリジアセチレン(PDA)コア/銀シェル型ハイブリッドナノ結晶を対象に, その光触媒還元法の作製条件, すなわち可視光照射条件の他にpH, 金属塩濃度, 超音波照射効果を検討した. その結果, pH〜9, 高濃度金属塩添加が良好な結果を与えた. 特に, 超音波照射は還元反応時間の大幅な短縮と銀ナノ粒子の被覆率向上に極めて有効であった。 (2) XPS測定におけるコア/シェル界面における電子構造の解析を行った. 銀(3d)バンドピークは高束縛エネルギー側に新たな成分を持ち, コア/シェルの直接接合を裏付けるとともに, 分極構造が生成していることを明瞭に示した. (3) ハイブリッドナノ結晶の累積多層膜を静電吸着法で作製した. 最高35層の均一な薄膜の作製に成功した. この薄膜試料を用いたZ-Scan法による評価を行った結果, 非線形光学感受率の向上が示唆された. この点に関しては, 最終年度により詳細な測定・解析を行う予定である.
|