2008 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒時間分解紫外磁気円二色性光電子顕微鏡の開発
Project/Area Number |
19201023
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
横山 利彦 Institute for Molecular Science, 物質分子科学研究領域, 教授 (20200917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 剛志 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 助教 (80353431)
高木 康多 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 助教 (30442982)
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Keywords | 磁気記録 / 表面・界面物性 / 量子ドット / 磁気円二色性 / 光電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究は、我々が独自に開発した波長可変紫外磁気円二色性光電子顕微鏡法をさらに発展させ、ポンプ-プローブ法に基づくフェムト秒時間分解測定を可能にすることを目的としている。実現すれば、現在の放射光X線磁気円二色性光電子顕微鏡法と比べて、実験室で観測できる上に、時間分解能が3桁以上上回るという特徴を有する。申請時は一光子過程での観測を想定していたが、二光子まで含めると利用エネルギー域が広がりより一般的手法となり得る。また二光子過程の光電子磁気円二色性は全く研究例のない現象でもあり、20年度はこれを重点的に行った。19年度に納入された高出力波長可変Ti:sapphireレーザー(SpectraPhysics社製MaiTaiHP、2.5W,690-1020nm,80MHz,100fs)と3・4倍波発生器を用いて、15原子層Ni/Cu(001)系で7(直入射)〜28%(45度入射)もの非常に高い感度での二光子光電子磁気円二色性観測に成功した。一光子では12%程度の感度であり、二光子の方がむしろ高感度の配置もあり、また、斜入射で高感度となる点は光電子顕微鏡法に好都合であるといえる。また、Co(3原子層)/Au(111)系でも一光子・二光子過程の光電子磁気円二色性観測に成功した。なお、19年度のうちに波長固定のTi:sapphireレーザー(800nm,1W,80MHz,100fs)の2倍波等により、15原子層Ni/Cu(001)系でリアルタイムでの磁気円二色性光電子顕微鏡観測と200fs程度の時間分解能でポンププローブ法による光電子顕微鏡観測成功しており、本研究の目標はすでに概ね達成できている。21年度には波長可変レーザーを用いたフェムト秒時間分解紫外磁気円二色性光電子顕微鏡法の開発が完結できるはずである。
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Research Products
(7 results)