2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19201025
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 博仁 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (60443991)
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Keywords | 光デバイス / 光集積回路 / フォトニックNW / 光導波路 |
Research Abstract |
本年度は、高密度光集積回路の実現に向けた研究をさらに押し進めて、Si細線光導波路における光伝搬特性の解明を進めた。特に、導波路の曲げに対する損失要因について詳しく解析し、曲げ損失の要因としては、純粋な曲げに伴う放射損失と、直線導波路と曲がり導波路との接続部分での反射損失があることを突き止めた。特に後者については無視できない程度の大きさであることも分かり、今後の光導波路デバイスおよび光集積回路の設計において非常に重要な知見が得られた。また、単一モード光ファイバーとSi細線光導波路との間の光結合構造についても検討を行い、シンプルな構造で簡単な製造工程で作製でき、かつ低損失で光を入出射させることができる光ビームスポットサイズ変換器を提案し、光結合損失や光軸ズレに対するトレランスについて解析した。さらに、熱光学光スイッチの動作を解明するための熱解析を行い、熱光学光スイッチの動作電流を低減するためのヒーター構造やスイッチング応答時間を短くするためのデバイス構造を見出した。さらに、ワイドバンドギャップ半導体による非線形光学効果光導波路デバイスについて理論解析を行い、高効率波長変換デバイス等への応用可能性を示した。さらに、Si細線光導波路を作製するためのICPドライエッチング装置を導入し、Siの高精細エッチングを可能とするエッチング条件を見出し、実際にSi細線光導波路の試作を行った。試作した導波路としては、曲げ損失を評価するための様々な曲げ構造を有する光導波路や、両端に光ビームスポットサイズ変換器を有する光導波路などである。
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