2007 Fiscal Year Annual Research Report
イオンチャンネルバイオセンサーの単一神経細胞解析への応用
Project/Area Number |
19201028
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
宇理須 恒雄 Institute for Molecular Science, 生命・錯体分子科学研究領域, 教授 (50249950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手老 龍吾 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 助教 (40390679)
毛 艶麗 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 特別協力研究員 (80442531)
石井 清 中部大学, 工学部, 准教授 (70410644)
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Keywords | イオンチャンネルバイオセンサー / プレーナー型イオオチャンネルバイオセンサー / 細胞 / 培養 / マイクロ流路 / パッチクランプ / PDMS / ホールセル電流 |
Research Abstract |
小型、超寿命な神経細胞ネットワーク解析素子の開発をめざして、平成19年度は以下の研究をすすめ、成果を達成した。1)培養型プレーナーイオンチャンネルバイオセンサーの開発に成功。プレーナー型イオンチャンネルバイオセンサーは、小型化が困難、多点同時計測が困難などのピペットパッチクランプの問題点を解決する素子として欧米で活発な研究が展開されている。本提案代表者のグループでも18年度に開発に成功したが、動作寿命が短い(〜30分)、動作が不安定、などの問題があることが判明した。この問題を解決するものとして、19年度において、細胞培養機能を素子に付与し、この問題を解決することを提案し、その開発に成功した。SiのS0I其板を用いることで低雑音素子とし、其板表面を細胞外マトリックスの一種であるフィブロネクチンをコートし、TRPV1チャンネルを発現したHEK293細胞を微細貫通孔に設置した構成で細胞培養に成功した。この状態でカプサイシンをリガンドとして添加し、リガンドゲート型のホールセル電流を良好なS/Nで検出できることを確認した。Analitical and BioanalyticalChemistry誌に論文として投稿した。2)ホトリソグラフィでレジストパタンを形成しPDMSに転写する方法でマイクロ流路を形成する技術を開発し、流路内でPC12細胞を培養することに成功した。また、PDMSは弾性材料であるため、機械加工による微細加工ができない。このような加工技術が開発されると多様なマイクロ流路を作ることが可能となり、高機能イオンチャンネルセンサーの開発に応用できる。本研究では、放射光エッチングによるPDMSの微細加工を試み、XeF_2ガス存在下で、PDMSが十分実用となる早さでエッチングできることを初めて確認した。3)パッチクランプ増幅器のSi集積回路設計に着手した。
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