2009 Fiscal Year Annual Research Report
イオンチャンネルバイオセンサーの単一神経細胞解析への応用
Project/Area Number |
19201028
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
宇理須 恒雄 Institute for Molecular Science, 生命・錯体分子科学研究領域, 教授 (50249950)
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Keywords | 神経細胞ネットワーク / ダリア細胞 / ChR2 / 光受容体チャンネル / プレーナーパッチクランプ素子 / シンドビスウイルス / シナプス / アルツハイマー病 |
Research Abstract |
1.高性能神経細胞ネットワーク素子の開発1-1.グリア細胞の制御:単一チャンネルSi基板素子内でマウス大脳皮質初代培養細胞のネットワーク形成を行ない,神経細胞とグリア細胞の存在比を制御して培養することに成功した(図1)。この技術は,光受容体チャンネルChR2の遺伝子導入や、シナプスの成熟化に今後必要となる技術である。また、グリア細胞を制御することにより、シンドビスウイルスをベクターとするChR2の素子内での遺伝子導入に成功した 1-2,長期計測の可能性の実証:培養型プレーナーパッチクランプ素子は長時間培養ができること、および、平面型であるので液交換が容易であることから,長時間の経過観察が可能である。痛みや温度に感応してチャンネルを開くイオンチャンネルTRPV1を発現したHEK293細胞を用い、カプサイシン刺激によるチャンネル電流応答の長時間経過観察をし、その有用性を実証した。発表論文を執筆中 1-3素子応探索としてアルツハイマー病発症原因の研究:GM1/SM/Cho1脂質二重膜表面でのAβ凝集反応を調べ、GM1分子のヘッドグループが折れ曲がってシアル酸基が表面に現れると凝集反応が大幅に加速されることを発見し解明し。 これらの解析を通して,アルツハアイマー病の機構解明には,細胞核関連の反応解析が重要であるとの認識を一層強め、素子の応用実験の方向がより明確となった。
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