Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 准教授 (80241404)
岩田 知孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80211762)
笹谷 努 北海道大学, 工学研究科, 教授 (10002148)
久田 嘉章 工学院大学, 工学部, 教授 (70218709)
座間 信作 総務省消防庁, 消防大学校, 室長 (50358777)
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Research Abstract |
長周期地震動(周期3秒程度から20秒程度の帯域の地震動)の発生機構解明とその都市災害軽減を目的として,下記項目の達成に向けた包括的かつ総合的な研究を実施している。 (1)長周期地震動のための震源モデル化手法の確立 (2)長周期地震動のための地下構造モデル化手法の確立。 (3)長周期地震動のための数値シミュレーション法の確立。 (4)長周期地震動による長周期構造物の被害予測手法の確立。 (5)各地に(2)を適用することによる長周期地震動のための全国地下構造モデルの作成。 (6)各地のシナリオ地震に(1)〜(3)を適用することによる長周期地震動ハザード地図,およびそれに(4)を適用することによる長周期地震動リスク地図の作成。 長周期地震動の研究は,震源モデル,地下構造モデル,数値シミュレーション,被害予測の要素研究を有機的に統合して,実りある成果が得られる。初年度である平成19年度は,平成18年度基盤研究C(企画調査)の一環として行われた国際ワークショップ「長周期地震動と地下構造」における議論を踏まえ,(1)〜(4)の要素研究に着手した(震源モデルについては十勝沖地震,南海トラフの地震など,地下構造モデルについては新潟平野,大阪平野など,数値シミュレーションについては,2003年十勝沖地震や2004年中越地震の地震動シミュレーション,および南海トラフの地震を対象とした統計的グリーン関数法におけるエンベロープ形状の研究など)。また,長周期地震動による長周期構造物の被害予測手法の確立のため,石油タンクの振動実験に基づく溢流量算定式の検討や,超高層ビルにおけるエレベータの避難訓練,家具転倒のシミュレーションなどの研究を進めた。平成19年11月には,第2回国際ワークショップ「長周期地震動と地下構造」を開催し,米国から招聘研究者を交えて最新の知見に某づく議論を行った。
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