2007 Fiscal Year Annual Research Report
天然神経毒をモチーフとした新規グルタミン酸リガンドの開発
Project/Area Number |
19201045
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大船 泰史 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (20142078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
品田 哲郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30271513)
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Keywords | グルタミン酸受容体 / カイトセファリン / 2,6-ジ置換ピロリジン / エナンチオマー |
Research Abstract |
グルタミン酸受容体のアゴニストやアンタゴニストの開発は、脳・神経機能研究のための手段物質や神経細胞死を抑える脳保護薬の創製の見地から急務とされている。本研究では、カイトセファリンの量的供給を目指した全合成研究とそのエナンチオマー体及び3-デオキシ体をはじめとする各種類縁体の合成に取り組んでいる。平成19年度は、(1)カイトセファリンの第2世代合成と(2)カイトセファリンのエナンチオマー体及び各種類縁体の合成を目標として取り組んだ。(1)では、カイトセファリンを構成する各フラグメントの酸化段階を保持することを基本戦略とし、2,6-ジ置換ピロリジンから出発して合成に取り組んだ。まず、鍵となる4級炭素置換型アミン部を含む3連続不斉中心は、グリシン誘導体のアルドール付加反応、続く3位水酸基の酸化・還元によって、立体選択的構築に成功した。次に、保護基の導入と左側鎖の修飾によりデヒドロアミノ酸に導いた。残された課題は不斉触媒を用いた水素化反応と合成プロセスの最適化であり、この結果、目的物の大量合成に目途がついた。(2)では、(S)-α-ホルミルピログルタミン酸から出発して、第一世代合成の経路にしたがい、目的のエナンチオマー体が合成できた。また、同時に7位と9位に関するエナンチオマーの合計4種の類縁体も合成することができた。現在、合成リガンドの神経興奮活性の評価を財・サントリー生物有機科学研究所・島本啓子博士と共同で取り組んでいる。
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[Presentation] Total Synthesis of 5,6,11-Trideoxytetrodotoxin and Its 4-Epimer2007
Author(s)
T.Shinada, T.Umezawa, T.Hayashi, H.Sakai, T.Kawakami, H.Teramoto, T.Yoshikawa, M.Izumida, Y.Tamatani, T.Hirose, Y.Ohfune
Organizer
TETRAHEDRON SYMPOSIUM
Place of Presentation
Berlin,Germany
Year and Date
20070626-29
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