2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19201046
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平尾 一郎 独立行政法人理化学研究所, 核酸合成生物学研究チーム、, チームリーダー (50173216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 雅雄 独立行政法人理化学研究所, タンパク質基盤研究グループ, 客員研究員 (60345155)
木本 路子 独立行政法人理化学研究所, タンパク質基盤研究グループ, 研究員 (20415144)
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Keywords | 生体分子 / バイオテクノロジー / 核酸 / 人工塩基対 / アプタマー / 進化工学 |
Research Abstract |
新規高機能性の核酸分子を創製するために、申請者らが開発した人工塩基対による遺伝情報の拡張システムを用いた新たな進化工学の基盤技術を創出する。具体的には、複製や転写で機能する人工塩基対を種々の機能性の置換基で修飾し、この修飾人工塩基を含む核酸のライブラリーを作成することにより、高機能核酸アプタマーを創出する新たなin vitroセレクション法を開発する。これを達成するために本年度は以下の3項目の研究を進めた。 1) PCRにおいて高効率・高選択的に機能する人工塩基対の開発を進めた。申請者らが開発している人工塩基対を基にして、その部分構造を変えた数種類の人工塩基対をデザイン・合成し、それらの性能を評価した。そして、30サイクルのPCR増幅にも耐えられる人工塩基対を開発することが出来た。 2) 修飾人工塩基をPCR増幅によりDNAライブラリー中に導入するために、機能性の置換基として6種類の機能性分子を選んだ。これらを長さの異なるリンカー(2種類)を介して人工塩基に結合させ、PCR用の種々の修飾人工塩基基質(計8種類)を化学合成した。現在、これらの基質を用いてセレクション用のDNAライブラリーを作成しているところである。 3) in vitroセレクションを行うための予備実験として、人工塩基を含むDNAライブラリーをPCRにより増幅した場合に人工塩基近傍の天然型塩基の配列に偏りが出るかを調べた。その結果、PCRで増幅されやすい人工塩基近傍の塩基配列が存在することを見出した。この結果は、in vitroセレクションの際にPCRによる選択圧が掛かってしまうことを示しているが、PCRで増幅されやすい配列が見つかったことから、人工塩基対を含む機能性DNAの新たな用途が開けてきた。 これらの結果を踏まえて、高機能アプタマー作成のセレクションに研究を進めている。
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Research Products
(15 results)