2009 Fiscal Year Annual Research Report
不確実性とゲームの理論を応用した地域間競争・連携と都市集積に関する政策科学的研究
Project/Area Number |
19203013
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中村 良平 Okayama University, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (20172463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 澄憲 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (10150624)
黒田 達朗 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (00183319)
曽 道智 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60284345)
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Keywords | 集積経済 / NEGモデル / 輸送費 / 地域自立 / 地域格差 / 地域間格差 |
Research Abstract |
地域間競争に関しては、黒田が租税競争との関係で、租税変化の場合の地域間均衡と最適の乖離に関してEuropean Regional Science Conference(2009)において成果を報告した。 また、ゲームの理論を応用した地域間競争に関して、曽が文化の違いによる交渉の失敗そして調停への影響を分析した。成果はThe Southern Economic Journal(2009)に掲載されている。 中村は、地域間格差に関して、集積の経済、所得移転、人口移動の各要素がどの程度機能しているかに関して、New Growth Theoryを用いたConvergence Modelを改訂し、実証分析をおこなった。その成果は、Pacific Regional Science Conference(2009)にて報告し、現在、学術誌への投稿を準備している。また、曽はfootloose-capital modelを用いて2国4地域の空間を想定し、解析的に国際間・地域間の格差を検証することができた。成果はJournal of Urban Economics(2010)に掲載された。 都市集積の部分に関しては、曽が、農業部門の輸送コストが存在するときにHome Market Effectの存在性を分析し、成果をJapanese Economic Review(2009)に掲載した。また、環境規制が産業の立地に与える影響を分析した。成果はJournal of Environmental Economics and Management(2009)に掲載した。 Ge and Tokunaga(2009)では、新経済地理学(NEG)が着目する産業クラスターに焦点をあて、事例としてタイのバイオ燃料産業を取り上げ、産業間リンケージを分析の中心として、中国を事例としてバイオ燃料産業の発展が地域経済に如何に影響を及ぼすかを明らかにした。 全体として、地域振興と地域間競争の考え方について、その一端ではあるが、茨城県において講演を行い、またJOYO ARCという機関誌発表した。
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