2008 Fiscal Year Annual Research Report
近代移行期における地域情報とその蓄積過程に関する比較制度研究
Project/Area Number |
19203018
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
村山 聡 Kagawa University, 教育学部, 教授 (60210069)
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Keywords | 地域情報 / 近世文書 / 比較制度分析 / 比較経済史 / 知識情報 / 史料体系 / 近代移行期 / 歴史人口学 |
Research Abstract |
平成20年度は、(1)庄屋日記と史料存在との関連に関する分析方法を発展させ、研究成果を内外で報告し、著作物の刊行などを行った。(2)昨年度から開始した住民把握の論理に関する史料体系の分析に加えて、財産把握の論理との関連で特に水環境のインフラストラクチャーの分析からの史料分析ならびに討議を開始し、その研究成果の一部を公開した。(3)また次年度以降の研究課題である地域把握の論理あるいは近世文書の論理に関する資料収集・整理を開始した。 具体的には、第1に、住民把握の論理と財産把握の論理との相互関係を明らかにすべく、岡山美作地方の行信村の分析を行い、学術論文を公刊した。 第2に、近世日本の水環境に関する歴史的研究の成果を踏まえて、メコン川等、現在の国際河川における諸問題との関連について、香川大学とタイのチェンマイ大学そして日本学術振興会の主催による合同シンポジウムの企画に参加し、また、当該研究プロジェクトにおける研究成果の一部を発表した。 第3に、上記とも関連して、特に水環境の国際比較に関する国際研究集会を企画し、文部科学省の遠隔教育に関する調査研究についての委託事業及び香川大学特別奨励研究の支援を受け、昨年11月、チェコ、ドイツ、バングラデシュあるいはインドから研究者を香川大学に招待した。この国際研究集会においても、当該研究プロジェクトの研究成果を発表した。 第4に、次年度の地域把握の論理に関する絵図あるいは地図に関する資料整理を開始し、特に比較研究の対象として西南ドイツのライン川上流域の地域情報に関する資料収集・整理を開始した。特に、水環境に注目した場合に、住民把握の論理、財産把握の論理、地域把握の論理、さらには近世文書の論理の相互関係のダイナミズムが次第に明らかとなった。今後いろいろな機会に研究成果を公表することは地域情報研究の進展に大いに寄与できると考える。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Reservoirs and Ponds in Sanuki, Kagawa, Japan2008
Author(s)
Satoshi Murayama
Organizer
The First International Workshop on Water Culture and Distance Learning : Europe, South-Asia, and Japan Distance Learning Research Project, Kagawa University
Place of Presentation
Kagawa University, Kagawa, Japan
Year and Date
2008-11-05
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