2009 Fiscal Year Annual Research Report
超少子高齢・人口減少社会に対応する家族福祉モデルの構築に関する研究
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19203028
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
中嶋 和夫 Okayama Prefectural University, 保健福祉学部, 教授 (30265102)
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Keywords | 新しい福祉モデル / 多様な家族 |
Research Abstract |
第1に、アメリカ、ドイツ、韓国、中国の大学生を対象に行った将来のライフコースに関する量的調査を、日本の大学生に対しても行い、これら5カ国の調査結果を比較検討した。 第2に、韓国と中国において子育て中の親に対して行った福祉ニーズに関する量的調査を、日本の子育て中の親に対しても行い、これら3カ国の調査結果を比較検討した。 第3に、アメリカ、ドイツ、イギリス、韓国、中国において、シングルマザーと高齢者の就労支援、また、各国の家族政策に関する質的調査を行った。 第4に、3年間の研究成果を、14人の執筆者によって、『多様な家族時代における新しい福祉モデルの国際比較研究-若者、ひとり親家族、高齢者-』というタイトルの著書にまとめた。本書の第1部では、多様な家族の時代の到来を人口統計学観点から明らかにし、今後は多様な家族に対する福祉政策が必要であることを明らかにした。その上で、多様な家族に対応した福祉政策の構築のために、日本の若者がどのようなライフコース設計をもっているのか、また日本の子育て世帯がどのような福祉ニーズをもっているかについて、他の国と比較しながら明らかにした。第2部と第3部では、多様な家族の例として、今後、ますます増加するひとり親家族と高齢者を対象にした。そして、新しい福祉モデルとして就労支援に着目し、日本におけるひとり親家族と高齢者の就労支援のあり方を、韓国、台湾、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、フィンランドの状況と比較しながち検討した。比較検討の際、アジアと欧米諸国という視点からも検討した。
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