2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19204014
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
柳田 英二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80174548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 泉 東北大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40154744)
内藤 雄基 愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10231458)
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Keywords | 非線形 / 拡散 / 放物型 / 楕円型 / 偏微分方程式 / 定性理論 / 反応拡散系 / ダイナミクス |
Research Abstract |
非線形放物型偏微分方程式および非線形楕円型方程式の解の構造について定性的な研究を行った.今年度の主な研究成果は以下の通りである. ・藤田型方程式と呼ばれるべき乗の形の非線形項を持つ放物型偏微分方程式に対し,拡散係数が十分小さい場合において,有限時間で発散する解(爆発解)の爆発点集合の構造について明らかにした. ・臨界指数を持つスカラーフィールド方程式について調べ,球対称な特異解の原点における漸近挙動について調べ,その振動的性質を持つ解の挙動について明らかにするとともに,振動しない解の存在と一意性を証明した. ・ある非線形放物型偏微分方程式おける移動特異点を持つ解について調べ,特異点の強さがある時刻で変性するような後方自己相似解が存在することを明らかにした.また,特異点が移動しない場合に解の漸近挙動について調べ,特異定常解に収束するための条件について明らかにした. ・速い拡散を伴う準線形放物型方程式に対し,あるパラメータの範囲において解が層構造を持つことを利用して,解の漸近挙動が初期値の空間的減衰の速さによって決まることを明らかにした. ・2次の非線形性を持つ複素変数放物型偏微分方程式について調べ,解が自明解に収束するための条件を求めるとともに,1点で爆発する解が存在して実部と虚部が同時に爆発することを示した. ・走化性方程式において,1点に凝集することによって自己相似的に爆発する解の構造について明らかにした.
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Research Products
(4 results)