2008 Fiscal Year Annual Research Report
CHOOZ原子炉を用いたニュートリノ振動角θ13の精密検出
Project/Area Number |
19204025
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田村 詔生 Niigata University, 自然科学系, 教授 (00025462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 孝行 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30154628)
久世 正弘 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (00225153)
川崎 健夫 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00323999)
原 俊雄 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (50156486)
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Keywords | 素粒子物理学 / ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 原子炉ニュートリノ / Double Chooz実験 |
Research Abstract |
目的である,フランス・ショー原子力発電所の原子炉からの反ニュートリノによる,未だ測定されていない最後のニュートリノ振動パラメータの測定実験の早期実現に関して,本年度は,年度当初の予定である,日本グループの責任となっている検出器の主要要素である,光電子増倍管の検査を含む準備,シミュレーションから解析及びデータ収集システムその他のソフトウェアーの開発に関して,大きな前進を実現する事が出来た。以下に,当初の計画に沿って,得られた成果及び現状を簡単に述べる。 ・光電子増倍管のテストと実装への準備:夏にすべての光電子増倍管の詳細なテストを行い,ドイツ(マックスプランク研究所)へ送り,輸送中のトラブルが無かった事の確認を行った。 ・光電子増倍管の検出器への実装は,実験室及び検出器本体の準備の遅れから遅れているが,来年度5月初頭から開始される事になっている。 ・バックグラウンドの大きな一因である「高速中性子」の影響を抑える為の開発研究である波形弁別手法の開発は,新潟大学RI総合センターに置ける中性子源を用いて2度行われ,次のステップヘの有用な知見を得る事ができた。 ・検出器校正の手法として,ミシェル電子を利用する可能性をシミュレーションにより検討して,その方法の可能性と限界/検討課題を示す事が出来た。 ・分担者の川崎助教をフランスAPC研究所に滞在し, DoubleChooz実験のソフトウェアーグループと協力しつつ,国内での実験開始後からの解析の体制を整えつつある。 ・実験の早期実現を図る為に,データ収集システムソフトウェアーの開発に大きく貢献し,来年度早々にも,実用レベルのシステム構築の実現が期待されている。
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