2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19204035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
前川 禎通 Tohoku University, 金属材料研究所, 教授 (60005973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椎八重 航 東北大学, 理化学研究所・基幹研究所, 研究員 (20273253)
森 道康 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (30396519)
高橋 三郎 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60171485)
家田 淳一 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (20463797)
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Keywords | 超伝導体 / 強磁性体 / スピン波 / ジョセフソン効果 / Fiske共鳴 |
Research Abstract |
強相関電子系では様々な量子相が競合しているため、外部かちの小さな摂動により、秩序相間の移り変わりやそれぞれの相とは全く違った量子現象が現れる。例えば、強磁性金属を2つの超伝導体ではさむことにより、強磁性金属中に両超伝導状態(ゼロ状態)とは違った超伝導状態(π状態)が誘超される。一方、絶縁体を2つの超伝導体で挟んだ従来のジョセフソン接合に直流電圧を印加すると交流電流が流れる。その周波数と接合の共振モードとが一致するとき、各モードに対して直流電流が現れるFiske共鳴と呼ばれる現象が知られている。当該年度において、絶縁体の代わりに強磁性体を用いた場合のFiske共鳴に関する定式化を行った。まず、交流ジョセフソン電流によって接合内に生じる電磁場をMaxwell方程式、強磁性体の動的磁化に対してはランダウ-リフシッツ-ギルバート(LLG)方程式をそれぞれ解く。Maxwell方程式とLLG方程式を解くことによって求めた電場を、超伝導秩序パラメータの位相差に対する運動方程式に用いることで、Fiske共鳴によって誘起される直流ジョセフソン電流を計算した。その結果、従来のジョセフソン接合と異なり接合内に励起された各共振モードに対して、2つの直流電流が現れることが分かった。この結果は、交流ジョセフソン電流によって接合内に励起された電磁場が強磁性体の磁化に作用し、スピン波が励起されたためであることを示唆している。そして、超伝導体のダイナミクスと強磁性体のダイナミクスとの結合モードの存在と観測可能性を示している。
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[Journal Article] Spatially homogeneous ferromagnetism of(Ga, Mn)As2010
Author(s)
S.R.Dunsiger, J.P.Carlo, T.Goko, G.Nieuwenhuys, T.Prokscha, A.Suter, E.Morenzoni, D.Chiba, Y.Nishitani, T.Tanikawa, F.Matsukura, H.Ohno, J.Ohe, S.Maekawa, Y.J.Uemura
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Journal Title
Nature Materials 9
Pages: 299-303
Peer Reviewed
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