2008 Fiscal Year Annual Research Report
複合体としてのマントル岩石物性:試料合成・弾性測定・モデリングによる実証的研究
Project/Area Number |
19204044
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
米田 明 Okayama University, 地球物質科学研究センター, 准教授 (10262841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 智男 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 教授 (40260666)
山崎 大輔 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 准教授 (90346693)
芳野 極 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 准教授 (30423338)
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Keywords | 高圧相鉱物 / 共振法 / スティショバイト / 有限要素法 / 2次元モデル / 多孔質体 / タルク / サーペンティン |
Research Abstract |
本年度の成果は3に大別できる。 (1)高周波共振法 大学院生のタイトス・コレと共同で行っている研究である。約半年の時間をかけて、スティショバイトの純良単結晶の合成に成功した。試料はX線、SEH, EPMAなどの検査を行い問題点がないことを確認した。プリセッションカメラにより結晶方位を確定し、c軸方向で厚さ約400μmの試料に整形した。スティショバイトはテトラゴナルであり、c軸方向の円筒が共振法測定でもっとも有利と判断したからである。これを超音波加工機にて、円筒形に打ち抜く作業を試行錯誤的に実施中である。比較的難のあるスティショバイト試料をテスト的に打ち抜きテスト測定を実施し、共振ピークが得られていることを確認した。今後は、早急に円筒打ち抜き技術を向上させ共振法測定を迅速に進めていく予定である。 (2)有限要素法による多孔質体の解析 マルチバッファレイヤーモデルを開発し、2次元多孔質体の空孔効果を系統的に解析し、その結果から、空孔率、空孔の扁平率、ポアソン比と実効弾性定数の間に極めてエレガントな解析式を見出すことに成功した。本結果は論文投稿し、査読結果を待っている段階である。本成功により、このアプローチの正当性に確信がもてたので、今後は、2相系や3次元解析に系統的に発展させていく予定である。 (3)含水鉱物の物性 共同研究者との協力により、サーペンティンの音速と熱伝導率測定に成功した。また、タルクの熱伝導率測定も実施中である。含水鉱物は非含水鉱物と比べて特異な物性が予期され、その特異性が典型的火成活動場であるスラブにおける熱的・力学的応答を支配する可能性がある。含水鉱物の物性測定は、今展開すべき課題と認識しており、今後も共同研究者と緊密な関係を保って推進していくつもりである。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Manufacture of a New 6-axis Apparatus., 18, 208-213, 20082008
Author(s)
Ito, E., Katsura. T. . Yamazaki. D., Yonade, A., Tado, M., Nishibara, E., Nakamura A., Ochi T.
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Journal Title
The Review of High Pressure Science and Technolog 18
Pages: 208-213
Peer Reviewed
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