2008 Fiscal Year Annual Research Report
巨大サイズクラスターの赤外分光による水の大規模水素結合ネットワーク構造の解明
Project/Area Number |
19205001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤井 朱鳥 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 准教授 (50218963)
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Keywords | 水 / 水素結合 / クラスター / 赤外分光 / プロトン / 質量分析 / 量子化学計算 / 気相分光 |
Research Abstract |
今年度は大サイズプロトン付加水クラスターのサイズ選別赤外分光の達成のために、新だなイオン源の開発と赤外光源の整備を行った。 (1) イオン源の開発 イオン源として新たに高圧動作(〜100気圧)パルスバルブを使用し、これに放電に代えて電子衝撃イオン化を行うことで、冷却されたプロトン付加水クラスターH+(H20)nを質量分析器の性能限界であるn=200まで生成させた。これにより、従来の限界の2倍サイズにあたるクラスターの分光が可能となった。 (2) 差周波発生システムの再構築 赤外光源である差周波発生システムを見直し、これまでのLiNbO3結晶に代えてKTA結晶を用いた差周波発生を行った。これにより、結晶含有水による赤外発生光の波長ギャップを解消し、全3μm帯の連続波長掃引を可能とした。 このほか、プロトン付加水メタノール混合クラスターの赤外分光による構造解析や真空紫外光1光子イオン化を用いた新たな分光手法の開発を行った。
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