2008 Fiscal Year Annual Research Report
光導波路分光法による担持有機金属ナノクラスターの光物性の解明
Project/Area Number |
19205004
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中嶋 敦 Keio University, 理工学部, 教授 (30217715)
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Keywords | ナノクラスター / 有機金属 / 光導波路分光 / ソフトランディング / 光物性 |
Research Abstract |
本研究では、ソフトランディング単離法を用いて、種々の低次元ネットワーク構造を有する有機金属ナノクラスターを非破壊的に単離・担持し、配向を含めた吸着構造が制御された有機金属ナノクラスターの光吸収特性ならびに発光特性の解明を目指している。平成20年度は、ソフトランディングによって蒸着された有機金属ナノクラスターの担持状態を評価するとともに、併せて高強度クラスターイオン源の開発を行った。 有機金属クラスターの担持状態を評価として、蒸着された有機金属ナノクラスターの担持状態を走査型トンネル顕微鏡によって可視化し、光導波路分光システムへの導入に向けた種々の基本的な評価・検討をおこなった。基板には自己組織化単分子膜を用いて、有機金属ナノクラスターの基板上での集合状態の評価として、走査型トンネル顕微鏡で表面画像を観測した。遷移金属有機金属クラスターに対して、走査型顕微鏡を用いて多層サンドイッチクラスターの可視化することに成功し、単分散状態を確認するとともに表面上でのクラスターの高さや長さを測定した。 また、自己組織化単分子膜の多様化を進め、カルボキシル基末端をもつ単分子膜や炭化水素の水素原子をすべてフッ素化した単分子膜へのソフトランディングを行った。末端をカルボキシル基に置換すると、カルボキシル基間の水素結合ネットワークが形成されるので、ソフトランディングしてもクラスターは単分子膜内部に侵入しない。そこで、サンドイッチクラスターのベンゼン環にアミノ基を導入してソフトランディングしたところ、カルボキシル基末端とアミド結合を形成して、クラスターが単分子膜上に固定されることがわかった。また、フッ素化した単分子膜では、炭化水素の場合と吸着配向が異なることがわかった。 さらに、光導波路基板の作成方法として、高圧超短パルス分子ビームを用いてクラスターイオン源を高強度化する新しい試料蒸着導法を確立した。
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