2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19205019
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福住 俊一 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (40144430)
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Keywords | 人工光合成 / 電荷分離 / 超分子 / ポルフィリン / フラーレン / メソポーラスシリカ |
Research Abstract |
(1)アクリジニウムイオンを用いた高エネルギー・長寿命電荷分離連結系の構築:アクリジニウムイオンを連結系の骨格として用いた、様々なドナー連結分子を合成した。これを光励起すると低温でほとんど減衰しない電子移動状態を得ることができた。また、この電子移動状態はπダイマーを形成することがわかった。(2)カチオン性電荷分離分子の孤立化:アクリジニウムイオンを連結系の骨格として用いた、様々なドナー連結分子をイオン交換によりアルミニウム置換メソポーラスシリカ内に挿入した。この中では分子が孤立しているため、その電荷分離寿命は溶液中に比べて飛躍的に向上させることができた。(3)クマリン・フラビン連結分子の高エネルギー・長寿命電荷分離状態の生成:非常に光耐性の強いクマリンおよびフラビンを連結分子の構成骨格として用いたドナー・アクセプター連結分子を合成し、その光励起により長寿命電荷分離状態を得た。(4)デンドリマーを用いた光捕集系と長寿命電荷分離系の融合:エネルギー移動と電荷分離を組み合わせた巨大な光合成モデル分子を超分子の手法を用いて簡便に構築した。光捕集アンテナモデルとして、複数の配位サイトを有する亜鉛ポルフィリンデンドリマーを用い、ピリジルあるいはイミダゾール基を有するフラーレン誘導体との超分子錯体を形成させた。ベンゾニトリル中、亜鉛ポルフィリンデンドリマーにフラーレン誘導体を添加すると、亜鉛部位にピリジルもしくはイミダゾール基が軸配位して複数の反応中心を有する超分子錯体が得られ、その電荷分離寿命は非常ポルフィリンのデンドリマー世代の増加とともにより長寿命になった。
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