2010 Fiscal Year Annual Research Report
多金属協奏機能を目指した精密ヘテロ金属集積ナノ材料の創製
Project/Area Number |
19205020
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山元 公寿 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (80220458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今岡 亨稔 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (80398635)
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Keywords | デンドリマー / ナノ材料 / 金属集積 / 触媒機能 |
Research Abstract |
本研究では、他の追随を許していないこの代表者独自の精密金属集積法をヘテロ金属集積としてさらに追求し、最終年度度であるので、ナノ空間に精密に配置された多種金属の相乗効果による多金属協奏機能を持つ触媒を開発しナノ材料として提案したい。 イミン結合と1:1で定量的に錯形成する金属塩の無機元素を選択し多種のヘテロ金属集積拡張し、我々独自の方法を駆使して原子数が精密に制御された単分散ヘテロ金属クラスターの創製法へ展開した。これまでと同じく、フェニルアゾメチンデンドリマーを鋳型として、金属塩として塩化白金を用い、ヒドロボレートにより還元した個数限定ヘテロ白金クラスターの合成法した。 スクリーニングで高い触媒機能を発現した元素(スズ)を中心に、デンドリマーに白金4、12、28個と金属個数をかえて(配合比)配位させ、白金とのバイメタリックヘテロクラスターを調整した。白金とスズとの合金は、触媒の被毒が少なく、白金単独より高効率の触媒能を示した。電気化学的手法により、電子移動数が4と算出され、副反応無く酸素4電子還元が進行している事が確認できた。クーテキレビッチプロットの速度論的限界拡散電流値より、市販の白金触媒に比べ10倍以上の触媒能が発現し、しかも、同等の還元電位で酸素還元が出来る事が明らかとなった。卑金属のスズを使用し白金使用料を減らした燃料電池触媒の開発に成功したことは意義ある成果である。従来よく知られた白クラスターを系統的に合成し、これをモデルとしてマススペクトルにより、はじめてクラスターの生成を確認できた。 従来まで困難であったクラスターの構造解析に有効な方法を見出した。
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Research Products
(2 results)