2007 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンナノ膜をベースとした新奇低次元構造・物性制御
Project/Area Number |
19206005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤川 安仁 Tohoku University, 金属材料研究所, 准教授 (70312642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 崇人 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90282095)
秋山 琴音 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60447175)
CHEN Mingwei 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20372310)
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Keywords | 表面・界面物性 / 走査プローブ顕微鏡 / 低次元電気伝導 |
Research Abstract |
本年度においては、清浄表面をもつSi(111)-SOIの電気伝導を走査トンネル顕微鏡(STM)の探針及び超高真空4端子電気伝導測定装置を使用して測定した。表面清浄化処理後STMにより7x7再構成表面を確認した厚み14nmのSOIテンプレート層に対してSTMの探針を接触させたところ、サブミクロン程度のコンタクトサイズを仮定して10^7ohm台のシート抵抗に相当する抵抗値が観測された。この抵抗値は表面をGaで被覆する事によって10^<10>ohm台まで上昇し、電気伝導機構に対する表面の大きな役割を示唆する結果となった。その一方で、超高真空中の4端子測定を行うと流す電流に大きく抵抗値が依存し、電圧降下による試料の局所加熱効果が100pA程度の電流でも無視出来ない事が分かってきた。この効果を避けるため10pA程度の電流で4端子測定を行ったところ、測定の安定性に問題が有るものの温度依存性が低い10^9ohm台のシート抵抗が観測された。この測定後Gaの蒸着を行って抵抗測定を行ったところ、常温でのシート抵抗は10^<10>ohm台まで上昇し、温度変化から求められるバリアエネルギーの値も0.4eV程度まで上昇した。現在この測定の安定化にむけてさらに実験を継続している。一方でより制御された4端子測定を行うためユニソク製の4探針STMを導入した。現在原子分解能を確認して、さらにSOIの測定に向けて装置の整備を続けている。
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Research Products
(4 results)