2007 Fiscal Year Annual Research Report
半導体結晶上の希薄時勢表面状態の形成とスピントロニクスへの応用
Project/Area Number |
19206006
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 修司 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (00228446)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 巌 東京大学, 物性研究所, 准教授 (00343103)
平原 徹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30451818)
|
Keywords | 表面磁気光学効果 / 希薄磁性表面 / 表面電気伝導 / 表面物性 / スピントロニクス / 近藤I効果 / RKKY相互作用 |
Research Abstract |
本研究の主装置である「超高真空極低温カー効果測定装置」を(株)ユニソクと協力して設計,製作し立ち上げた。その装置の主な性能は下記のとおりであり,所期性能を確認した。 (1)試料のその場作成機能:分子線エピタキシー(MBE)仕様の物質蒸着機構および反射高速電子回折(RHEED)による構造モニター法が併設された. (2)試料温度:試料作成時には試料への直接通電によって1250℃まで上げられ,磁化測定時には300Kから7Kまで冷却できた。 (3)カー効果測定分解能:偏光角の変化の測定分解能が0.005°程度の高感度測定を確認した。 (4)印加磁場:試料に印加できる磁場は最大0.24Tまで可能であり,しかもその向きが試料表面に対して任意の角度に設定できた。 その装置製作と並行して,Mn,Co,Ce,Gd原子などの磁気不純物原子を各種表面超構造に吸着させ,その吸着構造をRHEEDおよびSTMで確認し,さらに,表面電気伝導の変化をマイクロ4端子プローブ法で測定した。その結果,0.03原子層程度のCo原子をSi(111)-√7Χ√3-ln表面に吸着させて表面電気伝導度の温度依存性を測定したところ,極低温において金属絶縁体転移を見出した。これは,目論んでいた磁性不純物原子のスピンと表面伝導電子のスピンとの相互作用に起因するものと考えられるので,来年度,さらに系統的な測定を行って現象を解明したい。
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Direct Observation of Spin Splitting in Bismuth Surface States2007
Author(s)
T. Hirahara, K. Miyamoto, I. Matsuda, T. Kadono, A. Kimura, T. Nagao, G. Bihlmayer, E. V. Chulkov, S. Qiao, K. Shimada, H. Namatame, M. Taniguchi, and S. Hasegawa
-
Journal Title
Physical Review B 76
Pages: 153305-1-153305-4
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-