2009 Fiscal Year Annual Research Report
半導体結晶上の希薄磁性表面状態の形成とスピントロニクスへの応用
Project/Area Number |
19206006
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 修司 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (00228446)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 徹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30451818)
|
Keywords | 表面磁気光学効果 / 希薄磁性表面 / 表面電気伝導 / 表面物件 / スピントロニクス / 近藤1効果 / RKKY相互作用 / 低次元磁性 |
Research Abstract |
「超高真空極低温カー効果測定装置」の安定性および測定感度を改善すべく改良すると同時に、さまざまな試料を用いて実際の計測を開始した。この装置の製作・性能に関して英文論文にまとめ、投稿した。 (1)レーザー光の偏光面を微小に回転させてロックイン検出するためのファラデーセルの変調およびフィードバックシステムを改良し、安定動作が可能な状態にした。その結果、カー回転角度の測定精度が100μ度程度まで改善した。 (2)試料ホルダー先端の構造および接触状況を改良し、液体ヘリウムおよび液体窒素を用いると、試料温度を15Kおよび80Kにしてカー効果を安定に測定することが可能tおなった。 (3)Si(111)基板上の7×7表面と√3×√3-Ag表面、およびAg薄膜をテンプレートとし、それらの上にCo薄膜を作成し、表面磁気光学Kerr効果測定を行った。7×7と√3×√3-Ag表面上に作成したCo薄膜がシリサイド形成によって磁性が損なわれるのに対し、Ag膜上のCo薄膜は大きな磁化と強い磁気異方性を持つことが分かった。容易化軸は面内であった。この性質は室温と低温(80K,15K)ともに見られた。また、Coの膜厚がちょうどhcp構造における1BL(bilayer)の時に磁気異方性が最も顕著になることから、この性質はCo薄膜の構造に由来することが示唆された。
|
Research Products
(22 results)
-
[Journal Article] Phase transition temperatures determined by different experimental methods : Si (111) 4×1-In surface with defects2010
Author(s)
T.Shibasaki, N.Nagamura, 平原徹, H.Okino, S.Yamazaki, W.Lee, H.Shim, 保原麗, I.Matsuda, G..S.Lee, 長谷川修司
-
Journal Title
Physical Review B 81
Pages: 035314-1-4
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-