2009 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロ構造におけるフォノン閉じ込めの可視化とモード制御
Project/Area Number |
19206013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
OLIVER B.Wright Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (90281790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 理 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30239024)
友田 基信 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30344485)
田中 之博 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00281791)
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Keywords | 超音波物性 / 超高速分光 / 表面波 / 非破壊検査 / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
表面音響波のための2次元フォノニック結晶素子として直線状導波路、L字型導波路、および単一の欠陥をもつフォノニック結晶試料を準備した。結晶格子は正方格子および三角格子である。フォノニック結晶の基本構造は、シリコン基板に円筒状の穴を穿ったもの、およびポリマー基板に六角形の穴を穿ったものである。また、比較のためにフォノニック結晶でないスラブ型の導波路も準備した。さらに穴をプリズム状の領域に配列したもの、短冊状の構造を配列した1次元フォノニック結晶、銅円板が埋もれた構造も用いた。 以上の試料について時間分解音響波イメージング法により測定を行った。典型的な測定結果は時間軸に沿って測定された30枚の音響場画像からなる。これらをフーリエ変換を用いて解析することにより音響分散関係を得た。円板におけるウィスパリングギャラリーモードの解析では動径-角度フーリエ解析を用いた。 2種類の2次元フォノニック結晶導波路構造においてフォノニックバンドギャップの存在およびその導波路特性への影響が確認された。フォノニックバンドギャップに対応する周波数の音響波は、導波路内をより効率的に伝播する。実験結果は数値計算ともよく一致した。ウィスパリングギャラリーモードのQ値解析においてはロックインアンプを用いた新しい手法を開発した。2次元ポリマーフォノニック結晶は表面波に対する散乱体として有効であることが示された。
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Research Products
(4 results)