2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206028
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅野 重樹 Waseda University, 理工学術院, 教授 (00187634)
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Keywords | ロボティクス / 精密機械システム / 人間機械システム |
Research Abstract |
本年度は,体人接触を前提とした全身運動制御手法ならびに二次的な被害を防止する動作制御システムを構築した. 全身運動制御手法は,人間共存ロボットの動作制御則に要求される機能を全てカベクトルとしてロボットの各部位に作用させ順問題として解くことで,様々な状況に簡単なパラメータ調整のみで適応可能である.また,多数の障害物が存在する複雑な環境において,機能間バランスにより生じ得るデッドロックを回避するためにカベクトル場の先行的生成を導入し,これを解決した. 実機実験の結果,手先初期位置と目標位置の間で障害物が直線軌道を遮蔽する状況においても,デッドロックを回避でき,かつ人間追従をしつつ作業遂行可能であることが示された.加えて,作業拘束条件の一部を段階的に解除することで作業内容や周囲環境に応じて両立形態を調整し,二次的な被害を防止しつつロバストな作業遂行と人間追従の両立を可能とする動作制御システムを構築した.お茶注ぎのような作業では,手先には位置・姿勢拘束が課されており,これらの拘束を考慮せずに人間追従を行うと,注ぎ作業を継続できないことに加え,火傷などの二次的被害を生じ得る.本手法では,初期段階として手先位置・姿勢を保持しつつ觝触力低減動作を行い,さらに觝触が継続する場合には,段階的な作業拘束の解除により両立形態を調整することが可能である. 以上,複数の状況に対し本手法を適応した結果,その有効性が確認された.
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Research Products
(12 results)