2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19206030
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
榎園 正人 Oita University, 工学部, 教授 (40136784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸高 孝 大分大学, 工学部, 准教授 (50163994)
槌田 雄二 大分大学, 工学部, 助教 (80284785)
下地 広泰 大分大学, 工学部, 客員研究員 (10423716)
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Keywords | 永久磁石モータ / 高トルク密度モータ / ベクトル磁気特性 / 磁気特性解析 / 高効率 / 低損失 / 希土類永久磁石 / 電磁鋼板 |
Research Abstract |
モータの高効率高トルク密度化を図る目的で、電力用磁性材料である電磁鋼板のベクトル磁気特性を把握するためV-Hアナライザーにより、2Tまでの特性を測定した。これまで、このような高磁束密度の測定は困難であったが、我々はベクトル磁気特性において、それを可能にした。従来は1.2〜1.3T領域で設計されていたが、高密度化のために1.8T領域での設計開発を行う。従って2Tまでのベクトル磁気特性の把握が必要となる。この高磁束密度領域まで測定を行うには十字構造の探りコイルの角度の定め方が極めて重要となる。この点を十分考慮できる補正式を導出した。 次に、高磁束密度設計を行うには、磁気飽和特性を考慮しなければならないので、従来のベクトルヒステリシスE&Sモデルを動的なモデルに改良する必要がある。磁束が実際に鋼板内部に浸透できる等価的実効表皮深さを定義し、力率を考慮できるダイナミックE&Sのデルを開発した。これにより、磁束波形の磁気飽和による歪みに起因した渦電流損失を考慮することができる。そこで、このダイナミックE&Sモデルを使ったベクトル磁気特性解析を磁束収束配列型永久磁石モータに適用し、解析結果の周波数分析から鉄心内の渦電流損失分布を明らかにすることができ、設計への重要な手がかりが得られた。 また、異方性永久磁石の着磁過程の解析方法を確立し、実測結果との照合でよい一致を見ることができた。これより、完全着磁に向けたコイルの最適設計の手がかりを得ることができた。以上のことから、次年度に試作器の製作に入るための貴重な知見を得ることができた。 また、新たに製造組み立て過程において、応力の影響が大きく、素材の特性の3〜4倍の磁気損失を生み出していることも明らかとなった。今後さらに、詳細な分析を行うことにしている。
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Research Products
(14 results)