2008 Fiscal Year Annual Research Report
CVD原子層積層による高キャリア濃度・高移動度IV族半導体人工結晶の創成
Project/Area Number |
19206032
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
室田 淳一 Tohoku University, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻庭 政夫 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (30271993)
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Keywords | 化学気相成長(CVD) / IV族半導体 / 原子層積層 / 原子層ドーピング / 人工結晶 |
Research Abstract |
本基盤研究では、異種原子層配列制御と同時に非平衡原子層ドーピングを極限まで高度化して、高キャリア濃度・高移動度IV族半導体人工結晶を創成し、Si-Ge系混晶、不純物ドープSiやGe結晶等でのランダムな異種原子配列に起因する局所的な構造・物性のばらつきを抑制する技術を確立しようとするものである。本年度は、原子層オーダで界面が制御された超高移動度IV族半導体異種原子層積層人工結晶膜の実現を目標とし、高Ge組成の高度歪IV族半導体ヘテロエピタキシャル積層について研究を進めた結果、不純物ドープIV族半導体の超高キャリア濃度化を目標として、高清浄減圧CVD法による原子レベルで平坦な高濃度P原子層ドーピングについて研究を進めた結果、Siキャップ層形成におけるSi_2H_6分圧が高いほど、閉じ込められるP原子の量が増加することを見いだした。また、Si_<1-x>Ge_x層表面の低温SiH_4処理の適用により、高Ge比率(58%)の表面ラフネスを効果的に抑制できることを見いだすと同時に、Ge比率変調構造共鳴トンネルダイオード製作プロセスへの適用により、310K付近まで負性抵抗特性を観測することに成功した。さらに、原子層Nドーピングについて研究を進めた結果、SiGe薄膜中の約1.5nmの極薄領域にN原子を閉じ込めることに成功した。また、熱処理によりGe-N結合が減少し、Si-N結合が増加する傾向があり、窒化層との界面近傍において高Ge比率化が起こることを見いだした。以上のように、化学気相成長原子層積層技術による高キャリア濃度・高移動度IV族半導体人工結晶の創成のために重要な成果を得た。
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Research Products
(15 results)